W53S

W53S：ソニー・エリクソンが手掛けたau向け携帯電話

W53Sは、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ（現在のソニーモバイルコミュニケーションズ）が、KDDIおよび沖縄セルラー電話のauブランド向けに開発した携帯電話です。W51Sの後継機種として、デザインや機能が進化しました。

特徴

W53Sの最大の特徴は、+JOG（プラスジョグ）の搭載です。ジョグダイヤルの復活は、約2年ぶりとなり、CDMA 1X WINとしては約3年ぶりです。これにより、片手での操作性が向上しました。

また、人気ゲーム「メタルギアソリッド」の携帯版体験版がプリインストールされている点も注目です。さらに、W43S同様にStyle-Upパネルによる着せ替えが可能で、100色のパネルに加え、メタルギアオリジナルバージョンも用意されました。これにより、ユーザーは自分の好みに合わせて外観をカスタマイズできました。

ただし、W31SからW32SとW41Sを除く機種に搭載されていたM.S.オーディオは非搭載となり、ATRAC形式の音楽再生はできなくなりました。

auを含む日本の大手キャリア向け端末としては、本機種以降、メモリースティックDuo/PRO Duoに対応した機種は発売されていません。この点は、当時としては大きな特徴でした。

また、本製品には、仕様上の問題として、時計設定が2019年12月31日までしか対応していないため、2020年になると日付が2000年0月0日と表示される問題がありました。

沿革

2007年5月22日：KDDIより発表。
2007年10月4日：順次発売開始。

対応サービス

W53Sは、以下のauサービスに対応していました。

au Smart Sports
着うたフル
EZ待ちうた
EZ FeliCa
EZチャンネルプラス
EZナビウォーク
EZ助手席ナビ
安心ナビ
災害時ナビ
緊急通報位置通知
EZチャンネル
au LISTEN MOBILE SERVICE（ビデオクリップ対応）
赤外線通信
EZケータイアレンジ
EZアプリ (BREW)（オープンアプリプレイヤー対応）
PCサイトビューアー
デコレーションメール
絵しゃべりメール
ラッピングメール
Touch Message
Hello Messenger（本サービス対応の最後の端末）

不具合

発売後、以下の不具合が確認され、ソフトウェア更新で修正が行われました。

2007年10月19日:
EZムービー、ムービー、着うた、着うたフル、ビデオクリップ、およびEZチャンネル再生時にキー操作不能になる場合がある不具合。
2008年9月9日:
Eメールの自動受信不可やCメールの受信・音声着信ができない不具合。
プレフィックス設定時のCメール送信失敗不具合。
サブディスプレイのアニメーションの算数表示で、7の3乗の計算結果が誤って表示される不具合。
サブディスプレイの時計表示で、午前0時台と午後0時台が誤って表示される不具合。

その他

テレビCMには、前機種W52S同様に女優の沢尻エリカさんが起用され、「あなたを彩る100のケータイ篇」として100変化を披露し、Style-upパネルの豊富さをアピールしました。撮影には10日間が費やされました。

関連項目

W43S：先代機種
フルチェンケータイ re(W63S)：後継の着せ替え携帯
SO905i：NTTドコモの+JOG搭載モデル
沢尻エリカ：W53Sのイメージキャラクター

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