W42K

京セラ製au携帯電話「W42K」の詳細解説

W42Kは、京セラによって開発され、KDDIおよび沖縄セルラー電話が展開するauブランドのCDMA 1X WIN（後のau 3G）に対応した携帯電話です。W31K/K IIの流れを汲む音声端末で、アナログTVチューナーを搭載し、テレビ視聴が可能な点が大きな特徴でした。

主な特徴

アナログTVチューナー: 当時、携帯電話でテレビが見られる画期的な機能でしたが、アナログ放送の停波により、現在は利用できません。ワンセグには非対応でした。
FMチューナー: FMラジオの受信が可能でしたが、800MHz帯の再編に伴い、サービスは終了しています。視聴には、付属のイヤホンとリモコン付マイクを接続する必要がありました。
フレンドリーデザイン: W31K/K IIをベースに使いやすさを追求した機種ですが、なぜか「フレンドリーデザイン」は採用されていません。
リモコン機能: 付属のリモコンで音楽やFMの操作が可能で、マイク内蔵のため、通話もリモコンで行えました。
その他: au ICカードや128和音メロディには非対応で、最大64和音まで。EZ FeliCaにも非対応です。

サービスと沿革

W42Kは、2006年5月22日にKDDIと京セラから公式発表され、同年6月2日に全国で一斉発売されました。しかし、2006年12月には販売を終了しています。

対応していた主なサービスは以下の通りです。

EZテレビ（アナログ）
au LISTEN MOBILE SERVICE
EZ「着うたフル」
EZ「着うた」
Hello Messenger
安心ナビ
赤外線通信
EZアプリ (BREW)
EZ待ちうた
[EZナビウォーク]
EZ助手席ナビ
EZチャンネル
EZ・FM
EZブック
バーコードリーダー&メーカー(QRコード対応)
ムービーメール(S/M/L)
EZムービー(S/M/L/LL/QVGA)

電池パックの不具合と事故

W42Kの電池パックの一部には、内部の損傷が原因でショートし、発熱、膨張、発煙、破損に至る可能性のある不具合が確認されました。2008年3月28日、KDDIと沖縄セルラー電話は、対象となる約21万台の電池パックを無償交換しました。

具体的な事故例:

2007年10月から2008年3月にかけて、充電中や使用中に電池パックが破裂、発火する事故が相次ぎ、火傷を負う被害者も出ました。

充電中の破裂による火災認定。
ポケットに入れていた際に発火し、太ももに火傷。
充電中にメール作成中に発火。
その他、発煙、膨張、破損などの事故が発生しました。

これらの事故を受け、対象となるユーザーには交換用バッテリーパックが送付され、交換が進められました。2011年6月7日時点で、全体の95.8％にあたる約22万台のバッテリーパックが交換済みでしたが、残り約1万台は未回収でした。

その他の情報

2016年12月時点で、アナログテレビ放送を視聴できるau端末は、このW42Kが最終機種となっています。

関連情報

関連項目: 携帯電話、au（携帯電話）、京セラ、CDMA 1X WIN
外部リンク: au公式サイト、KDDI au: オンラインマニュアル > W42K、京セラ au携帯電話「W42K」の電池パック交換のお願いについて（2011年6月7日更新）


以上が、京セラ製au携帯電話「W42K」の詳細な解説です。アナログテレビの視聴という当時としては革新的な機能を持ちながら、電池パックの不具合という問題も抱えた機種でした。

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