ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子

ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子

『ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子』は、2000年にトミー（現タカラトミー）から発売されたプレイステーション用ウォー・シミュレーションゲームです。ファンからはPS版ゾイド、PSゾイドなどの略称で親しまれています。

ヘクスで区切られたマップを舞台に、プレイヤーは「帝国」または「共和国」を選択し、それぞれの陣営の視点からストーリーを進めていきます。本作の特徴は、当時展開されていたアニメ『ゾイド -ZOIDS-』や西方大陸戦争ではなく、ゾイド第1期シリーズである中央大陸戦争を舞台としている点です。そのため、ブレードライガーのような同時期に発売されたゾイドは登場せず、ガリウスなど第1期シリーズのゾイドが多数登場します。

登場するゾイドは60種類以上、カスタマイズに使用できる改造パーツは50種類以上。ゾイドやフィールドは3Dグラフィックで緻密に描かれ、ゾイドの撃破モーションは種類ごとに異なる演出が用意されています。オープニング・エンディングムービーはガイナックスが制作を担当し、戦争勃発の背景や開戦時の様子が、マーダなどの初期ゾイドの活躍と共に描かれています。また、坂本英城による世界観にマッチしたBGMも、ゲームを盛り上げる重要な要素として高く評価されています。

初回特典として、ゼネバス帝国軍仕様のレッドレドラーが付属しました。2002年には、続編である『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』が発売されています。

ストーリー

ゼネバス帝国とヘリック共和国は休戦協定を結んでいましたが、共和国の民主主義至上主義的な主張が帝国内部の反感と憎悪を高め、帝国は密かに軍備を増強、ついに共和国への侵攻を開始します。

帝国シナリオ

奇襲により共和国領へ侵攻を開始した帝国軍。プレイヤーは作戦指揮を任された帝国軍の将軍として、皇帝直属部隊を率いて共和国首都を目指します。

共和国シナリオ

平和に油断し、帝国の奇襲を許した共和国。プレイヤーは大統領ヘリックII世の影武者として各地を転戦し、反攻作戦を指揮します。

両軍とも全4章、計25のミッションで構成されています。ストーリー分岐はなく、背景はオープニングや章の始めに挿入されるムービーで語られます。各マップ間には作戦説明が入り、マップ上でもコメントが表示されることがありますが、明確な登場人物は存在しません。

システム

ベースキャンプ

ミッション前の準備を行う場所です。「出撃」（ミッション開始）、「部隊編成」（小隊編成）、「工場」（ゾイドやアイテム購入）、「研究所」（ゾイドのカスタマイズ）、「訓練」（レベル上げや軍資金稼ぎ）、「自室」（セーブやゾイド図鑑閲覧）といったコマンドが用意されています。

出撃とミッション（戦闘）

ミッション開始時に、ミッション名と勝利条件が表示されます。出撃可能な小隊数は作戦ごとに異なり、第1小隊の部隊長が総司令機となります。操作はユニット単位で行い、各機ごとに移動・攻撃、またはアイテムの使用が可能です。

戦闘で破壊されたゾイドは残骸となり、敵ゾイドの残骸を回収することで資金やアイテム、ゾイドを入手できることがあります。味方ゾイドの残骸も回収することで、敵に奪われるのを防ぐ必要があります。

部隊長に指定されたゾイドが撃破されると、小隊は退却します。敵の部隊長機を倒すタイミングを計ることで、経験値や資金を効率よく稼ぐことができます。

ゾイドには経験値とレベルが存在し、レベルアップ時に獲得できるポイントを格闘や射撃などのスキルに割り振ることで強化できます。また、精神集中や再生などの特殊能力を習得させることも可能です。

部隊編成

小隊に組み込むゾイドと部隊長を割り当てます。1小隊は最大6ユニットまで編成できますが、最大積載量が12に制限されています。ゾイドはS・M・Lの3サイズに分類され、それぞれ積載サイズが2・3・4に設定されています。

工場

ゾイド本体や装備パーツ、消耗品アイテムの売買が可能です。帝国のデスザウラーはショップでは購入できませんが、共和国のマッドサンダーはゲーム終盤で購入可能になります。

登場ゾイド

多数のゾイドが登場しますが、ここでは一部を紹介します。

共和国ゾイド：ゴジュラス、シールドライガー、コマンドウルフなど
帝国ゾイド：アイアンコング、サーベルタイガー、レッドホーンなど

各ゾイドにはそれぞれ特徴があり、地形適性や武装、特殊能力などが異なります。これらの特徴を理解し、戦略的に部隊を編成することが勝利への鍵となります。

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