キング・イヤウケア

キング・イヤウケア：ハワイの巨象、その生涯と功績

キング・イヤウケア（本名：カーティス・パイハウ・イヤウケア3世、1937年9月15日 - 2010年12月4日）は、アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル出身のプロレスラー。プリンス・イヤウケアの名でも知られ、日本では「流血大王」「ハワイの巨象」といった異名で親しまれました。巨漢でありながら、ラフ&パワーを兼ね備えたファイトスタイルで、多くのファンを魅了しました。息子のロッキー・イヤウケアもプロレスラーとして活躍しました。

生い立ちとプロレス入り

イヤウケアは、カメハメハ王朝の血筋を引く名門の出身です。父はホノルル警察署長を務めたという家柄で育ち、自身もカリフォルニア大学時代にはアメリカンフットボール選手として活躍しました。1958年、後にPWFの初代会長となるロード・ジェームス・ブレアースにスカウトされ、22歳でプロレス界へ足を踏み入れました。

日本での活躍

1960年10月、イヤウケアは日本プロレスに初来日。力道山や豊登といった当時のスター選手と対戦し、その名を日本中に轟かせました。1960年代はハワイを主戦場としながらも、日本プロレスに度々参戦。1972年には国際プロレスにも参戦し、ストロング小林との金網デスマッチなど、過激な試合も繰り広げました。全日本プロレスには、1973年の『チャンピオン・カーニバル』に初参戦以降、常連として活躍しました。

主要タイトル歴

イヤウケアは、数々のタイトルを獲得しています。NWAハワイ・ヘビー級王座やNWA USヘビー級王座（ハワイ版）を複数回獲得した他、WWWF世界タッグ王座（バロン・ミケル・シクルナと組んで）も戴冠。オーストラリアではIWA世界ヘビー級王座を4度、IWA世界タッグ王座を3度獲得するなど、国際的な活躍を見せました。

晩年と死

現役引退後は、マネージャーとしてプロレス界に復帰。WWFではザ・ウィザードを名乗り、カマラやシカといったレスラーを操りました。1990年代にはWCWで妖怪軍団「ダンジョン・オブ・ドゥーム」を結成するなど、その存在感を示しました。晩年はハワイに戻り、ワイキキで貸しボート業を営んでいました。2010年12月4日、73歳で永眠。

プレイスタイルと影響

イヤウケアは、巨体を活かしたパワーファイトと、ラフ殺法を得意としました。盟友マーク・ルーインと同様に、リングのロープを緩める行為も得意とし、観客を大いに沸かせました。ブルーザー・ブロディの入場パフォーマンスは、イヤウケアの影響を強く受けていると言われています。

得意技

フライング・ソーセージ
オーバーヘッド・チョップ
* ショルダー・クロー

キング・イヤウケアは、その強烈な個性と破天荒なファイトスタイルで、プロレス史に名を刻んだ偉大なレスラーでした。彼の功績は、今後も語り継がれていくことでしょう。

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