ネバーランドカンパニー

株式会社ネバーランドカンパニー：ゲーム史に名を刻んだ開発会社の軌跡

株式会社ネバーランドカンパニー（Neverland Company Inc.）は、かつて存在した日本のゲーム企画・開発会社です。特にコンシューマーRPGの開発で知られ、数々の名作を世に送り出しました。

設立と代表作

同社は、日本テレネットの開発チーム「ウルフ・チーム」から独立したメンバーによって設立されました。家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機向けのゲームソフト開発を中心に活動し、代表作として『エストポリス伝記』シリーズや『ルーンファクトリー』シリーズが挙げられます。

『エストポリス伝記』シリーズは、スーパーファミコンを中心に展開されたRPGで、重厚なストーリーと魅力的なキャラクターで人気を博しました。『ルーンファクトリー』シリーズは、牧場経営とRPGを融合させた斬新なゲームシステムが特徴で、多くのファンを獲得しました。

著名な開発者たち

ネバーランドカンパニーには、数多くの才能ある開発者が在籍していました。

塩生康範：『エストポリス伝記』シリーズの制作に深く関わりました。
中島享生：『エナジーブレイカー』などの開発を手掛けました。
森田朋子：『ルーンファクトリー』シリーズの中心人物として活躍しました。

ソーシャルゲームへの進出と終焉

2011年以降、ネバーランドカンパニーは自社開発ゲームの売り上げ低迷を受け、ソーシャルゲーム市場にも参入しました。iOSやAndroid対応のモバイルゲーム開発を積極的に行いましたが、競争激化により業績は悪化。2013年7月にソーシャルゲームのサービスを終了し、同年11月29日に事業停止を発表しました。そして、2014年1月22日に東京地方裁判所から破産手続き開始の決定を受けました。コンシューマーゲームとしては、『ルーンファクトリー4』（2012年7月発売）が最後の開発作品となりました。

解散後のスタッフたち

会社解散後、代表の高田誠氏は、以前から買収を打診していたgumiに合流。ネバーランドカンパニーの営業停止と前後して、2013年11月にgumiは開発子会社Fenrisを設立し、高田氏と2Dゲーム開発スタッフが移籍しました。Fenrisでは、スマートフォン向けゲームの開発が行われました。

また、開発スタッフの一部は、発売元のマーベラスやスタジオカリーブ（杉山圭一代表）に移籍しました。スタジオカリーブでは、『ルーンファクトリー』シリーズの開発スタッフが再集結し、『禁忌のマグナ』の開発を手掛けました。

その後、高田氏らはFenrisを離れ、新たにLive Wireを設立し、新たなゲーム開発に挑戦しています。

主な開発作品

エストポリス伝記（スーパーファミコン）
エストポリス伝記II（スーパーファミコン）
カオスシード〜風水回廊記〜（スーパーファミコン）
エナジーブレイカー（スーパーファミコン）
仙窟活龍大戦 カオスシード（セガサターン）
ロードス島戦記 邪神降臨（ドリームキャスト）
エストポリス伝記 よみがえる伝説（ゲームボーイカラー）
不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!（ドリームキャスト）
Disney's マジカルパーク（ニンテンドーゲームキューブ）
煉獄 The Tower of Purgatory（PlayStation Portable）
エッグモンスターHERO（ニンテンドーDS）
シャイニング・フォース ネオ（PlayStation 2）
煉獄弐 The Stairway to H.E.A.V.E.N.（PlayStation Portable）
フロンティアストーリーズ（ゲームボーイアドバンス）
ルーンファクトリー -新牧場物語-（ニンテンドーDS）
シャイニング・フォース イクサ（PlayStation 2）
ルーンファクトリー2（ニンテンドーDS）
ドラマチックダンジョン サクラ大戦 〜君あるがため〜（ニンテンドーDS）
ルーンファクトリー フロンティア（Wii）
ルーンファクトリー3（ニンテンドーDS）
エストポリス（ニンテンドーDS）
ルーンファクトリー オーシャンズ（PlayStation 3・Wii）
集まれ!ラスボスハンター（Mobage）
* ルーンファクトリー4（ニンテンドー3DS）

ネバーランドカンパニーは、その短い活動期間にも関わらず、数多くの記憶に残るゲームを世に送り出しました。その作品群は、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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