上野原駅

上野原駅：山梨県最東端の駅

上野原駅は、山梨県上野原市新田に位置する東日本旅客鉄道（JR東日本）中央本線の駅です。山梨県内にある駅の中では最も東側に位置しており、中央線と中央本線の境界付近という地理的特徴も持ち合わせています。駅番号はJC27です。

歴史

1901年、中央本線の八王子駅から上野原駅間が開通した際に開業しました。当時は山梨県唯一の鉄道駅であり、旅客と貨物の取扱いを開始しました。その後、1902年には鳥沢駅まで路線が延伸されました。

歴史を振り返ると、1980年に貨物取扱いを廃止、1981年に南口が開設され、1984年には荷物扱いが廃止されています。国鉄分割民営化後の1987年にはJR東日本に移管されました。1998年には自動改札機が導入され、2001年にはSuicaの利用が可能となりました。

2017年にはダイヤ改正により、それまで停車していた特急「かいじ」の全列車が通過するようになり、同年には南口に昇降棟が完成しました。2018年にはみどりの窓口が営業を終了し、駅業務は委託化されました。同時に南口駅前広場が整備され、バス・タクシー乗り場も移転しました。

駅構造

上野原駅は地上駅で、島式ホーム1面2線を有しています。ホーム南側には待避線がありますが、現在は使用されていません。駅舎はホーム中央に位置し、ホームから改札口、階段を経て南北に伸びる橋で北口と南口へとつながる、独特の構造をしています。これは駅の位置する斜面地形に起因するもので、ホーム幅が非常に広いことも特徴です。駅舎自体は1955年4月に供用開始されましたが、近年は中央線快速電車の12両編成化に対応するため、2024年10月までにホーム延伸工事が行われました。

駅全体は3つの段差から構成されています。北口は最も高い位置にあり、かつてのバス・タクシー乗り場（現在は一般車用）がありました。ホームと駅舎がその中間、そして南口が最も低い位置にあり、民家が立ち並ぶ住宅地に隣接しています。

かつては直営駅として四方津駅を管理していましたが、2018年4月からは大月駅の管理下に置かれ、JR東日本ステーションサービスによる業務委託駅となっています。駅舎内には自動券売機（指定席券売機併設）、自動改札機、売店が設置されています。

利用状況

2023年度の1日平均乗車人員は約4172人で、山梨県内の駅では甲府駅、大月駅に次ぐ第3位です。

駅周辺

上野原駅の周辺は、市街地からやや南に離れた場所に位置しています。市街地は台地状になっており、駅は一段低いところにあります。そのため、市街地へのアクセスは北口が便利ですが、バスターミナル等の機能は南口に移転しました。

周辺には帝京科学大学、山梨県立上野原高等学校、日本大学明誠高等学校などの教育機関や、DCMくろがねや、いちやまマート、ファミリーマートなどの商業施設が立地しています。

バス路線

路線バスは全て富士急バスが運行しており、南口駅前広場から発着しています。以前は北口がバス乗り場でしたが、狭隘な道路事情から南口への移転が行われました。

その他

駅のスタンプは、大月・甲府方面を「中央本線」、藤野・東京方面を「中央線」と表記しており、実際の路線名称とは若干のずれがあります。

隣の駅

JR東日本 中央本線

藤野駅 - 上野原駅 - 四方津駅

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