下部温泉駅

下部温泉駅（しもべおんせんえき）について

下部温泉駅は、山梨県南巨摩郡身延町上之平にある、東海旅客鉄道（JR東海）身延線の駅です。温泉地へのアクセス拠点として、重要な役割を果たしています。特急「ふじかわ」を含む全列車が停車し、観光客や地域住民の足として利用されています。

歴史

1927年（昭和2年）12月17日：富士身延鉄道の下部駅（しもべえき）として開業。当時は旅客と貨物の取り扱いを行っていました。
1938年（昭和13年）10月1日：富士身延鉄道が鉄道省に借上げられました。
1941年（昭和16年）5月1日：国有化され、鉄道省身延線の駅となりました。
1972年（昭和47年）9月20日：貨物の取り扱いが廃止されました。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、JR東海の駅となりました。
1991年（平成3年）12月14日：下部温泉駅に改称されました。これは湯谷温泉駅の改称と同日です。
2012年（平成24年）3月17日：利用客減少のため、直営駅から無人駅となりました。JR全線きっぷうりばが廃止され、自動券売機も撤去されました。

駅構造

島式ホーム1面2線と北側の側線1本を有する地上駅です。木造駅舎があり、趣のある雰囲気を醸し出しています。線路はほぼ北東から南西に走り、駅舎は南東側に位置しています。

1番線からは富士方面、2番線からは甲府方面の列車が発着します。富士・身延方面からの入線と発車は1・2番線共に可能であり、当駅止まりの回送列車が身延駅へ留置されたり、身延駅から回送されて当駅始発の臨時列車が運行されることもあります。

駅舎からホームへは、遮断機と警報機付きの構内踏切を利用します。この踏切は県道と隣接しており、県道から直接構内踏切に入ることができます。しかし、駅舎を通って入るように求める掲示もあります。

開業当初からの木造平屋建ての駅舎は、黒い瓦が特徴的です。旅客が利用できるのは主に待合所で、長椅子が多数設置されています。

現在は身延駅が管理する無人駅であり、駅構内での乗車券類の購入はできません。乗車券は事前に購入するか、列車内で購入する必要があります。ワンマン列車の場合は整理券を取り、下車駅または乗り換え先の列車内で精算します。

駅構内にはJR東海下部乗務員休憩所がありますが、現在は使用されていません。かつては夜間滞泊が設定されていましたが、2013年3月16日のダイヤ改正で廃止されました。

駅周辺

駅の南東100mほどの場所で下部川と雨河内川が合流し、駅の西300m足らずの場所で下部川が常葉川に注いでいます。駅は常葉川と下部川に挟まれた平地に位置しています。

駅周辺には、下部温泉の温泉街が広がっています。温泉宿や飲食店が立ち並び、湯治客や観光客で賑わっています。駅のすぐ近くには、日帰り温泉施設「しもべの湯」もあります。

その他、南部警察署下部駐在所、下部郵便局、土産物店、甲斐黄金村・湯之奥金山博物館などがあります。駅前にはタクシーが待機していることが多く、温泉街へのアクセスに便利です。

バス路線

駅前には「下部温泉駅」停留所があり、以下のコミュニティバスが発着しています。

早川町乗合バス：奈良田温泉 / 身延駅方面
* 身延町営バス：古関循環線

隣の駅

東海旅客鉄道（JR東海）

CC 身延線

波高島駅 - 下部温泉駅 - 甲斐常葉駅

※特急「ふじかわ」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。

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