中書島駅

中書島駅

中書島駅は、京都府京都市伏見区に位置する京阪電気鉄道の駅です。京阪本線と宇治線が乗り入れ、宇治線の始発駅となっています。駅番号はKH28。

駅構造

地上駅で、相対式ホームと島式ホームを組み合わせた3面4線の構造を持っています。駅舎は南北にあり、それぞれの改札口から各ホームへは跨線橋と地下道で連絡しています。また、エレベーターも設置されており、バリアフリーにも配慮されています。

駅構内にはコンビニエンスストアやうどん店があり、利用者の利便性を高めています。

のりば

1番線：京阪本線（大阪方面）
2番線：京阪本線（京都方面）
3番線：宇治線（宇治方面）
4番線：宇治線（早朝のみ使用）

宇治線の列車は原則として3番線を使用し、4番線は早朝のみ使用されます。駅構内は急カーブ上に位置しており、特に3番線に進入する際は減速が必要です。

歴史

中書島駅は1910年（明治43年）に京阪本線の開通とともに開業しました。その後、宇治線の開業や京都電気鉄道伏見線の乗り入れにより、乗り換え駅としての役割を強めてきました。

大正時代には急行停車駅となり、太平洋戦争末期には伏見港への側線が建設されました。戦後にはホームの増設や踏切集中監視制御システムの導入など、設備が拡充されました。平成に入ると特急停車駅に格上げされ、京阪の京都側の交通の要所として発展しています。

年表

1910年（明治43年）：京阪本線開通と同時に開業。
1913年（大正2年）：京阪宇治線開業。乗換駅となる。
1914年（大正3年）：京都電気鉄道伏見線が乗り入れ。
1916年（大正5年）：急行停車駅となる。
1943年（昭和18年）：会社合併により京阪神急行電鉄（阪急電鉄）の駅となる。
1949年（昭和24年）：会社分離により京阪電気鉄道の駅となる。
1967年（昭和42年）：構内地下道使用開始、構内踏切を廃止。
1970年（昭和45年）：京都市電伏見線が廃止。
1993年（平成5年）：平日朝ラッシュ時に特急停車開始。
2000年（平成12年）：特急の全列車停車駅となる。
2004年（平成16年）：南改札口開設。
2006年（平成18年）：中書島事務所が竣工。
2012年（平成24年）：駅舎リニューアル工事竣工。
2016年（平成28年）：日中の普通電車の運用がなくなり、準急・特急のみ停車する時間帯が生まれる。

駅名の由来

駅名の「中書島」は、豊臣政権時代に中務少輔に任官した脇坂安治が、宇治川の分流に囲まれた島に屋敷を構えたことに由来します。脇坂安治が「中書さま」と呼ばれていたことから、その屋敷の島が「中書島」と呼ばれるようになったとされています。

なお、この地名は正式な地名ではなく、駅の所在地である葭島矢倉町のほか、北浜町、西浜町、東柳町などが中書島と呼ばれる区画に属しています。

駅周辺

駅周辺は、かつて遊郭として栄えた歴史を持ちますが、現在は飲食店が軒を連ねるエリアとなっています。

駅前にはバスターミナルがあり、京阪バスや京都市バスが発着しています。また、駅の北側にはかつて京都市電伏見線の乗り場があり、現在は駐輪場として利用されています。

利用状況

2022年度の1日平均乗降人員は10,321人です。京阪本線の特急停車駅の中では乗降客数が最も少ない駅の一つです。

その他

中書島駅は、京阪本線と宇治線の乗り換え駅であり、京阪の京都側の交通の要所として重要な役割を果たしています。駅の歴史や構造、周辺環境など、様々な要素が組み合わさって、独自の魅力を持つ駅となっています。

配線図

（配線図は省略）

隣の駅

京阪本線
快速特急「洛楽」：通過
ライナー・特急・通勤快急・快速急行：樟葉駅 - 中書島駅 - 丹波橋駅
急行（淀始終着以外）：石清水八幡宮駅 - 中書島駅 - 丹波橋駅
急行（淀始終着）：淀駅 - 中書島駅 - 丹波橋駅
通勤準急・準急・普通：淀駅 - 中書島駅 - 伏見桃山駅
宇治線
中書島駅 - 観月橋駅

バス路線

中書島駅周辺には、京阪バス、京都市バスが乗り入れています。

（バス路線の詳細は省略）

備考

駅構内は急カーブ上にあり、線路も1番線寄りに急傾斜しています。
ホームから東（宇治寄り）に留置線があります。
駅の外からそれぞれの出入り口を行き来できる自由通路はなく、踏切を使う必要があります。
2006年からは淀駅高架化工事により、淀発の下り列車は原則一度当駅の4番線に入り、そこから淀駅に向かうこととなりました。
2・3番線は同一平面上にあるため、本線下り列車と宇治線列車の相互乗換は容易です。
宇治線系統の列車が朝のみ使用する4番線はもともと宇治線から京阪本線に直通する三条・出町柳行き列車用のホームでした。
発車メロディ導入駅であり、宇治行きの場合、発車案内放送が通常のものとは違うタイプです。
1番線ホームの出町柳寄りの壁面にある駅名標には宇治線の次駅である観月橋駅が案内されていますが，1番線からは宇治線に入線できません。

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