南大沢駅

南大沢駅：多摩ニュータウンの拠点

南大沢駅は、東京都八王子市南大沢二丁目にある京王電鉄相模原線の駅です。駅番号はKO43。「東京都立大学 最寄駅」という副駅名が設定されており、駅の北側には東京都立大学南大沢キャンパスが広がっています。京王ライナーを含む全定期旅客列車が停車し、多摩ニュータウンにおける重要な駅の一つです。

歴史

南大沢駅周辺は、多摩ニュータウンの西部地区として開発されました。駅前の約20ヘクタールは地区センターとして整備され、駅と一体化した街づくりが行われました。

開設までの流れ

当初、京王帝都電鉄（当時）は相模原線延伸に際し、「由木平駅」という駅を開設予定でした。しかし、多摩ニュータウンの開発が進むにつれて、複数の住区に対する生活サービス施設を集積した地区センターの配置場所として、京王堀之内駅と多摩境駅も追加で新設されることになりました。

南大沢駅の場所が決定した理由は、京王多摩センター駅と橋本駅の中間地点に位置すること、そして周辺に人家がなく、駅を中心に大胆な街づくりが可能だったからです。また、相模原線が将来的に津久井湖方面へ延伸する構想があったため、優等列車の追い抜きが可能な島式ホーム2面4線の設計で用地が確保されました。

京王多摩センター駅 - 橋本駅間の延伸工事中、南大沢駅までの工事は順調に進みましたが、橋本駅側の用地買収に時間がかかりました。そのため、京王電鉄はまず京王多摩センター駅 - 南大沢駅間を開通させ、南側の新住区住民のバス連絡を解消することを優先しました。

新設後

南大沢駅は1988年5月21日に開業しましたが、駅周辺は更地ばかりでした。しかしその後、多摩ニュータウンの住宅建設が進み、東京都立大学やテンプル大学日本校、八王子南郵便局などが誘致されました。大規模商業施設「ガレリア・ユギ」も建設され、総合スーパーの忠実屋と百貨店のそごうが入居しました。

駅開設当初は乗降客数が少なかったものの、周辺地域の住宅団地建設に伴い人口が増加。1998年にはイトーヨーカドーが「ガレリア・ユギ」に開業し、アウトレットモールやシネマコンプレックスなども誘致されました。1996年には八王子市の南大沢文化会館がオープンするなど、公共施設の建設も進み、地区センターとしての街の様相を呈しています。相模原線急行の停車駅となり、2013年には特急も停車するようになりました。2018年からは京王ライナーも停車しています。

年表

1988年5月21日：京王多摩センターからの暫定開業時に開業
1990年3月30日：相模原線全通、途中駅となる
1991年4月6日：快速停車駅となる
2001年3月27日：相模原線急行運行開始に伴い、停車駅となる
2007年7月31日：駅改良工事完了、駅ビル「フレンテ南大沢」開業
2009年12月3日：駅前に「フレンテ南大沢」新館開業
2013年2月22日：相模原線特急停車駅となる
2014年11月1日：副駅名「首都大学東京 最寄駅」設定
2015年9月25日：相模原線準特急停車駅となる
2018年2月22日：相模原線京王ライナー停車駅となる
2020年4月1日：副駅名を「東京都立大学 最寄駅」へ改称

駅名の由来

江戸時代、現在の八王子市付近には2つの「大沢村」があり、南大沢駅周辺は南にある大沢村だったため「南大沢」と名付けられました。延伸工事計画時の駅名仮称は「由木平」でした。

駅構造

南大沢駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、橋上駅舎を備えています。元々島式ホーム2面4線設計で用地が確保されていたため、構内は広々としています。駅舎改札口はバスターミナルや歩行者専用[[道路]]と同じレベルにあるため、駅への出入りはバリアフリーとなっています。

2009年12月には、ホーム線路上に店舗施設「フレンテ南大沢新館」がオープンしました。

橋本駅への延伸工事の遅れにより、一時的に当駅が始発・終着駅となり、橋本寄りの下り本線が折り返し用の引き上げ線として使用されました。

改札口とホームの間にはエレベーターとエスカレーターが設置されています。

のりば

詳細省略

利用状況

2023年度の1日平均乗降人員は53,668人です。多摩ニュータウン内の駅としては京王多摩センター駅に次いで第2位です。

駅周辺の大規模商業施設や東京都立大学の開設により、乗降人員は増加傾向にあります。2009年度には京王[[八王子駅]]を抜き、八王子市内の京王電鉄の駅として第1位となりました。

駅周辺

南大沢駅周辺は、多摩ニュータウン西部地区の地区センターとして整備された計画的な街並みです。東京都は多摩ニュータウンを核都市としており、当駅周辺は東京都の都心等拠点地区に位置付けられています。

駅周辺は八王子市および南大沢警察署の違法駐車取り締まり重点地域に指定されています。また、路上喫煙禁止地区にも指定されています。

第20住区（北側）

東京都立大学南大沢キャンパス
三井アウトレットパーク 多摩[[南大沢]]
警視庁南大沢警察署

第14住区（南側）

フレンテ南大沢
ガレリア・ユギ
イトーヨーカドー南大沢店
TOHOシネマズ 南大沢
八王子市南大沢図書館
八王子市南大沢文化会館

バス路線

京王バス、神奈川中央交通、東京空港交通の3社の路線が乗り入れています。

多摩ニュータウン「西部地区」開発

南大沢駅周辺は、多摩ニュータウン西部地区の中心部として開発されました。東京都施行の新住宅市街地開発事業である西部地区では、1965年から用地買収が行われ、1971年から本格的な土地造成が開始されました。

東京都立大学（旧）の移転に伴い、西部地区の計画が見直され、住宅用地を減らさないために高層住宅比率を上げるなどの対応が取られました。

1991年に東京都立大学南大沢キャンパスが開設され、1992年には商業ビル「ガリレア・ユギ」が開業しました。2000年には三井アウトレットパーク多摩南大沢が開業し、街の賑わいを創出しています。

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