天塩川温泉駅

天塩川温泉駅：音威子府村の小さな駅

北海道中川郡音威子府村字咲来に位置する天塩川温泉駅は、北海道旅客鉄道（JR北海道）宗谷本線沿線にある無人駅です。駅番号はW59。1956年7月1日、日本国有鉄道南咲来仮乗降場として開業しました。当初は旅客のみの取り扱いでしたが、その後、1981年7月1日に天塩川温泉仮乗降場へと改称。そして、1987年4月1日の国鉄分割民営化に伴い、JR北海道の駅となり、同時に仮乗降場から駅に昇格しました。1990年3月10日には営業キロが設定されています。

駅名の由来は、当初咲来駅の南側に位置したことから「南咲来」と名付けられましたが、1973年に村営の天塩川温泉が開湯したことを受け、利用客の利便性向上のため、音威子府村の請願により現在の駅名に変更されました。天塩川温泉へのアクセス拠点として、その役割を担っています。

2020年12月9日には、JR北海道から2021年度以降の地元自治体（音威子府村）による維持管理移行が発表され、2021年4月からは音威子府村が維持管理を行っています。近年では老朽化が課題となっており、2023年3月10日には待合室の傾斜により一時閉鎖、改修工事が実施されました。

駅構造は、稚内方面に向かって左側に単式ホーム1面1線を有する地上駅です。小さな待合室が併設されています。無人駅であるため、駅員は配置されていません。

利用状況については、近年減少傾向にあります。詳細なデータはJR北海道などの資料を参照ください。

駅周辺は、広大な畑地が広がるのどかな風景が広がっています。天塩川を渡った約700mの地点には、天塩川温泉（住民保養センター天塩川温泉）があり、多くの観光客や地元住民が利用しています。音威子府駅発着の送迎バスも運行されています。国道40号も駅近くを通っており、アクセス面では比較的便利な立地です。

隣の駅は、美深駅と咲来駅です。なお、宗谷本線の上り最終列車は、天塩川温泉駅を通過します。かつては、初野駅、紋穂内駅、恩根内駅もこの路線にありましたが、現在は廃駅となっています。天塩川温泉駅は、歴史と自然に囲まれた静かな駅であり、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。今後も、音威子府村による維持管理の下、地域の拠点としてその役割を果たしていくことでしょう。

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