島原鉄道

島原鉄道株式会社

島原鉄道株式会社（しまばらてつどう）は、長崎バスの子会社として長崎県島原半島で運営されている鉄道会社です。主に鉄道と路線バスの事業を展開しており、1970年代からは観光トロッコ列車も運行しています。そんな島原鉄道の歴史は、1908年に設立されたことから始まります。この時から現在に至るまで、社名は一度も変更されず、地域の交通を支えてきました。島鉄の略称で親しまれています。

歴史

島原鉄道の創立は1908年5月5日です。設立後の1911年には、鉄道院から蒸気機関車を譲り受け、島原鉄道線の開業を実現しました。この初期からの歴史には多くの重要な出来事がありましたが、特に1913年には全線が開通し、地域の交通の要となります。その後、様々な事業を展開しながら成長を続けました。

1930年代にはバス営業も開始し、島原での移動手段を増やしました。1943年には口之津鉄道を吸収合併し、より広範な路線網を手に入れました。1956年には観光関連の企業、島鉄観光株式会社を設立し、地域活性化へとつなげましたが、1992年には列車同士の衝突事故が発生し、多くの負傷者を出す悲劇もありました。

鉄道事業

現在、島原鉄道の運行する現有路線は、「島原鉄道線」で、諫早駅から島原港駅までの43.2kmの路線を有しています。途中には24の駅が設置されています。この線は、沿線地域の住民に欠かせない交通手段として親しまれています。また過去には多くの鉄道車両を保有しましたが、現在の主力はキハ2500形やキハ2550形の気動車です。特に、キハ2500形は1994年から2000年にかけて製造され、地域の移動の重要な役割を果たしています。

バス事業

島原鉄道は長崎県内の路線バス事業も手掛けています。島原市を中心に、諫早市や雲仙市、南島原市を含む広域で運行され、特に観光用のアクセスも整えられています。また、島鉄バスはICカード乗車券として長崎スマートカードを採用し、利便性を高めています。2021年には新たにコミュニティバス「たしろ号」が運行を開始し、地域住民の生活をさらに支える仕組みを整えています。

船舶事業

島原鉄道は、フェリー事業も展開しています。島鉄フェリーは1966年から運航を開始し、口之津港と鬼池港を結ぶカーフェリーを運営しています。航路の利便性向上に努めることで、地域住民や観光客の移動を促進しています。特に、旧島鉄高速船の運航は2015年に終了しましたが、その他の航路は今も多くの利用者に支持されています。

まとめ

島原鉄道株式会社は、創業以来百年以上の歴史を持つ企業であり、地域の交通を支える存在であり続けています。今後も、地元の人々や観光客にとって便利で魅力的な交通手段を提供し続けることが期待されています。

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