川崎駅

川崎駅：歴史と発展を続ける全国有数のターミナル駅

川崎駅は、神奈川県川崎市川崎区と幸区にまたがる東日本旅客鉄道（JR東日本）の駅です。東海道本線、京浜東北線、南武線の3路線が乗り入れ、1日平均乗車人員は18万人を超える、全国有数のターミナル駅として知られています。

歴史：日本の鉄道黎明期からの歴史

1872年、品川～横浜間が開業した際に、その中間駅として開業。当初は旅客駅のみでしたが、1898年には貨物扱いも開始しました。その後、京浜線（現京浜東北線）の開業や南武線の接続など、川崎市の発展とともに駅も大きく変貌を遂げてきました。国鉄分割民営化を経てJR東日本へと引き継がれ、現在に至ります。

特に重要な出来事としては、1980年の東海道線と横須賀線の分離運転（SM分離）があります。これにより、横須賀線が川崎駅を経由しなくなり、東海道線の普通列車が全列車停車するようになりました。また、このSM分離に伴い、新川崎駅が開業しています。

駅舎は、1988年に橋上駅舎化され、その後も数々の改良工事が行われています。自動改札機の導入、Suica対応、ホームドア設置など、利用者の利便性向上に向けた取り組みが継続されています。

駅構造と設備：3面6線の島式ホーム

川崎駅は3面6線の島式ホームを持つ地上駅で、橋上駅舎を有します。ホーム中央部とコンコースは、エスカレーターやエレベーターで連絡しており、バリアフリーにも配慮されています。2018年には、北口自由通路が完成し、駅東西のアクセスが大幅に向上しました。

発車メロディーは、東海道線が「上を向いて歩こう」、南武線が「川崎市歌」と、地域に密着した選曲となっています。京浜東北線は、日本電音制作のメロディーを使用しています。

駅構内には、駅弁販売や、シェアオフィス「STATION WORK」などの設備も充実しています。

利用状況：神奈川県内で横浜駅に次ぐ利用者数

2023年度の1日平均乗車人員は187,310人で、JR東日本管内では北千住駅に次ぐ第11位、神奈川県内では横浜駅に次ぐ第2位となっています。南武線内では第1位の利用者数を誇ります。ピーク時には19万人を超える乗車人員を記録していましたが、その後は変動がありました。近年は増加傾向にあり、2014年度には初めて20万人を突破しました。

駅周辺：歴史的繁華街と現代的商業施設の共存

駅東側は古くからの繁華街が広がり、首都圏有数の規模を誇ります。アトレ川崎などの大型商業施設も集積しています。一方、駅西側は、かつて工場地帯だった場所が再開発され、ラゾーナ川崎など、大規模な商業施設が誕生しています。

東口には、川崎市交通局、川崎鶴見臨港バス、京浜急行バスなどの路線バスや高速バスが発着するバスターミナルがあります。地下には「川崎アゼリア」という地下街があり、京急川崎駅などへの連絡通路となっています。

西口には、ラゾーナ川崎プラザを中心に、商業施設、オフィス、住宅などが一体となった大規模な再開発が行われました。東芝未来科学館なども併設され、賑やかな街並みを形成しています。西口にもバスターミナルがあり、川崎鶴見臨港バスや川崎市交通局などの路線バスが発着しています。

京急川崎駅とは、コンコースや地下街によって接続されており、スムーズな乗り換えが可能です。

再開発計画：更なる発展に向けた取り組み

川崎駅周辺では、東口駅前広場や西口の再開発が積極的に進められています。バリアフリー化の推進、歩行者空間の整備、新たな商業施設の建設などが行われ、より快適な駅周辺環境の創造を目指しています。北口自由通路の完成も、駅全体のアクセス向上に大きく貢献しています。

川崎駅は、歴史と近代的な発展が共存する、まさに川崎市の顔と言える存在です。今後も、更なる発展が期待されています。

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