文部

文部（ぶんぶ）についての詳細

文部は、漢字が部首によって分類されたグループの一つであり、康熙字典では214部首の中で67番目に位置づけられています。この部首は4画の漢字として認識されています。

意義と起源

「文」という文字は、あや・文字・文書・文学・文化・文明など、さまざまな意義を持っています。『説文解字』によれば、「文」は模様が交わる姿を象っていると言われています。また、甲骨文字の形を見てみると、人間の上半身に刺青を施した形にも見え、そのため、文部は模様や装飾に関連した意味合いを持つとされています。

一部の書体においては、この部首の4画目には筆押さえがつけられる場合があります。これは通常、デザインの差異として扱われますが、漢和辞典によっては、この筆押さえが古い形の字とされている場合や、大規模な文字セットにおいて区別が見られることがあります。

呼称

日本では、この部首を「ぶんにょう」や「ふみづくり」と呼ぶことがありますが、実際に「文」の偏旁位置にくる漢字は日常的にはほとんど使われていません。Unicodeを見渡してみると、隣接する漢字には「𣁉」「𣁊」「𣁏」「𣁖」などがあり、これらは現代の生活ではあまり見かけません。より一般的に見られる漢和辞典には、「斌」「斒」「斕」といった漢字が含まれており、これらは偏や脚などの異なる位置に配置されています。

字体のデザイン差

「文」の形状に関して、特に印刷書体である明朝体においては初画に地域的な違いが見られます。康熙字典では短い縦棒が用いられていますが、日本や韓国ではこの形状に則っています。一方で、中国の標準的な書体や台湾での国字標準字体、香港の常用字字形では、初画が点のような形状で表記されています。

部首の通称

• - 日本語: ぶん、ぶんにょう、ふみづくり
• - 韓国語: 글월문부（geurwol mun bu、文章の文部）
• - 英語: Radical script

各語における音声

• - 部首字: 文
• - 広韻: 無分切、文韻
• - 詩韻: 文韻、平声
• - 三十六字母: 微母
• - 日本語: 音：ブン（漢音）、モン（呉音）、訓：あや・ふみ
• - 中国語: ピンイン：wén、注音：ㄨㄣˊ、ウェード式：wen 2
• - 朝鮮語: 訓音：글월（geurwol、文章）문（mun）

例字

部首「文」を使用した例としては、8画の漢字として「文」、「斑」、「斐」、「斌」などが挙げられます。さらに、斓・辬・斕・𣁫といった文字も存在しまし、最大画数の漢字は「斖」になります。

文部の理解は、漢字の成り立ちや漢字文化圏における文字の使用法を考察する上で、重要な要素となることでしょう。

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