明治大学アカデミーホール

明治大学アカデミーホール

本ホールは、東京都千代田区神田駿河台に位置する明治大学駿河台キャンパス内の複合施設「アカデミーコモン」内に設けられた、多様な用途に対応する多目的施設である。学校法人明治大学が所有し、その運営を担っている。

概要

2004年に開館したこの施設は、アカデミーコモンの3階から6階にかけてのフロア空間を使用している。設計は久米設計が手掛け、施工は鹿島建設と鴻池組の共同企業体によって行われた。

特徴と設備

ホール内部は、自然光を巧みに採り込む設計がなされている。特筆すべきは、舞台正面を飾る緞帳に、高名な日本画家である平山郁夫画伯の作品「マルコ・ポーロ東方見聞録」が採用されている点である。これにより、視覚的にも格調高い空間を創出している。

音響設計は、国内外で高い評価を得ている永田音響設計が担当した。専門的な設計により、様々な用途に応じた最適な音響特性を実現しており、空席時の残響時間は、コンサート使用時で1.5秒、講演会やシンポジウムなどのトーク中心の使用時で1.3秒に設定されている。これにより、音楽演奏から明瞭な音声伝達まで、質の高い音環境を提供する。

舞台設備に関しても充実しており、照明、音響、映像に関する最新の設備が完備されている。また、電動バトンや音響反射板、利用形態に合わせて変更可能な可動ステージなどが備わっており、多様な演出やイベント形式に対応できる柔軟性を持つ。楽器としては、高品位なスタインウェイピアノC-227などが保有されており、本格的な音楽コンサートにも十分対応できる体制が整えられている。

主な利用用途

明治大学アカデミーホールは、その優れた設備と規模から、大学内外の様々な活動の拠点となっている。

まず、大学の重要な式典会場として頻繁に利用される。卒業式や入学式といった大学全体の行事に用いられ、多くの学生や関係者にとって記念すべき場所となっている。

また、国内外の著名な研究者や専門家を招いた大規模な国際シンポジウムや、専門分野の学術会議の場としても活用されている。優れた音響・映像設備と収容能力により、質の高い議論や発表が行える環境が提供されている。

さらに、文化的なイベントにも広く利用されており、特に演劇や音楽の公演が頻繁に行われている。アマチュア演劇としては国内屈指の規模を誇る「明治大学シェイクスピアプロジェクト」や、地域に根差した音楽イベントである「御茶ノ水JAZZ祭」などが、定期的に本ホールを舞台として上演されている。これらの公演は、学生の文化活動を支援するとともに、地域社会との交流の場ともなっている。

大学関係のイベントにとどまらず、学外の団体によるシンポジウムや研修会、さらには映画の試写会などに使用される機会もあり、その多目的性が活かされている。

施設詳細

客席数: 1192席
主な付帯設備: 照明設備、音響設備、映像設備、緞帳、電動バトン、音響反射板、プレゼンテーション機器、調整室
オープン: 2004年

アクセス

本ホールは、東京都心の主要駅から徒歩圏内にあり、アクセスが非常に便利である。

JR御茶ノ水駅からは、御茶ノ水橋出口より徒歩約3分。
東京メトロ丸ノ内線御茶ノ水駅からは徒歩約5分。
東京メトロ千代田線新御茶ノ水駅からは徒歩約5分。
東京メトロ半蔵門線神保町駅からは徒歩約8分。
都営地下鉄新宿線小川町駅からは徒歩約8分。
* 都営地下鉄三田線および新宿線神保町駅からも徒歩約8分。

これらの駅からのアクセスにより、多様な参加者にとって利便性の高い会場となっている。

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