森田駅

森田駅：歴史と概要

福井県福井市栄町に位置する森田駅は、長い歴史を持つ鉄道駅です。1897年9月20日、鉄道院福井駅 - 小松駅間の開業と同時に一般駅として誕生しました。その後、1909年には北陸本線所属駅となり、地域住民の生活を支える重要な交通拠点として発展を遂げました。

1948年の福井地震では駅舎やホームが全壊する甚大な被害を受けましたが、翌年には改築され、現在の駅舎へと生まれ変わりました。1973年には貨物取扱を廃止、旅客駅となり、1984年には荷物の取扱も廃止されました。1987年の国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となり、2000年には無人化、簡易委託駅となりました。2018年にはICOCAが導入され、利便性が向上しました。そして、2022年には簡易委託が解除され、完全に無人駅となりました。さらに2024年3月16日、北陸新幹線の金沢駅 - 敦賀駅間開業に伴い、ハピラインふくい線の駅に生まれ変わりました。

駅舎と構造

森田駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。分岐器や絶対信号機がないため、停留所に分類されます。上りホーム（1番のりば）側に駅舎があり、両ホームは跨線橋で接続されています。駅舎は開業以来、改修を重ねながら木造で現在も使用されています。駅舎の高さがホームに合わせて建設されているため、駅舎に面する県道125号森田停車場線との間には大きな段差があります。北陸新幹線敦賀延伸まではJR西日本金沢支社の福井地域鉄道部が管理する無人駅でした。ICカード専用の簡易改札機と券売機が設置されています。

利用状況と周辺環境

2019年度の1日平均乗車人員は933人でした。駅周辺は福井市の市街地にあり、1967年に福井市に編入された旧吉田郡森田町の中心地でもあります。周辺には福井市役所森田連絡所、福井市天池河川公園、仁愛女子短期大学、森田郵便局、スーパーマーケットなどが立地し、生活に密着した環境となっています。バス路線も充実しており、京福バスが発着しています。駅名の読み方「もりた」と、周辺地域にある「森田」という地名の一部が「もりだ」と読まれるという、興味深い特徴もあります。

その他

2000年の無人化に際しては、JR西日本、福井市、地元自治会が協力して簡易委託販売事業に移行しました。地区自治会は、窓口での切符購入を呼びかけています。また、2011年には駅名と同じ名字を持つ女性が、森田駅で結婚式のセレモニーを行ったというエピソードもあります。

将来展望

現在、福井駅と森田駅の間には新駅設置計画があります。今後の更なる発展が期待されます。

参考文献

川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第5巻 米原駅 - 加賀温泉駅』講談社、2010年8月20日。ISBN 978-4-06-270065-8
『週刊JR全駅・全車両基地18 北陸本線②（森本～米原） 越美北線』朝日新聞出版、2012年12月9日

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