淡海悟郎

淡海悟郎（おうみ ごろう）

日本の音楽シーンにおいて、多岐にわたる才能を発揮した作曲家、編曲家、キーボーディスト、シンセサイザー奏者、そして音楽プロデューサーが淡海悟郎です。本名を松井拓といい、そのキャリアは、単なる音楽家という枠には収まらないほどの広がりを持っています。

生い立ちと音楽への道

1966年に開成高校を卒業後、東京芸術大学音楽学部に進み、作曲を石桁真礼生、ピアノを水谷達夫に師事しました。在学中にはミュージカル『白い川』を作曲し、その作品で森田克子が文化庁芸術祭大衆芸能部門優秀賞を受賞するなど、早くからその才能を開花させました。

多彩な音楽活動

大学卒業後は、淡海悟郎とミクロコスモス、ミノタウロス、淡海悟郎&ビッグ・マウスといったバンドを率い、リーダーとして活動する傍ら、作編曲家としての活動を本格化させました。彼は、日本におけるシンセサイザー・プログレッシブ・ロックミュージックの草分け的存在として知られており、その音楽性はクラシック音楽にも深く根ざしています。ポップスから児童音楽、劇伴まで、ジャンルを超えた幅広い音楽制作に取り組みました。

代表作と功績

淡海悟郎の代表作として特に知られているのは、栗本薫の小説を原作としたイメージアルバム『グイン・サーガ』シリーズです。このシリーズは、彼のライフワークとも言える作品であり、映画のサウンドトラックのような壮大なスケール感で、多くのファンを魅了しました。また、CM音楽やプロレスラーの入場テーマ曲など、多岐にわたる分野でその音楽が使用されています。

実業家としての側面

1993年10月には、株式会社トーンマイスターを設立し、音楽制作、録音スタジオ運営、コンサートやライブの出張録音、CD制作など、音楽に関わる多岐にわたる事業を展開しました。彼は2004年1月まで代表取締役を務め、音楽業界の発展に貢献しました。

主なディスコグラフィー

オリジナル・企画アルバム
グイン・サーガ・シリーズ イメージアルバム（日本コロムビア）
『グイン・サーガ クロニクル』（トイズワークス）
シンセサイザー・ファンタジー・シリーズ（日本コロムビア）
デジタル・トリップ わが青春のアルカディア
デジタル・トリップ クラッシャージョウ
デジタル・トリップ Dr.スランプ アラレちゃん
デジタル・トリップ SFアニメの世界
虹神殿 イメージアルバム（日本コロムビア）
サウンド・ノベル 魔界水滸伝 イメージアルバム（ポニーキャニオン）
ディズニー・ストリングス・ファンタジーII（ディズニーランドレコード/日本コロムビア）

サウンドトラック
テレビドラマ
大都会 PARTII（NTV）
魔拳!カンフーチェン（YTV）
激闘!カンフーチェン（YTV）
青春はみだし刑事（YTV）
光戦隊マスクマン（ANB）
優しい関係（CBC）
テレビアニメ
科学冒険隊タンサー5（東京12ch）
銀牙 -流れ星 銀-（ANB）
ピグマリオ（TX）
とんでぶーりん（MBS）
スーパーフィッシング グランダー武蔵（TX）
未来少年コナンII タイガアドベンチャー（TBS）
テレビ教育番組
おかあさんといっしょ（NHK）
英語であそぼ（NHK）
劇場映画
超人ロック
GREY デジタル・ターゲット
龍飛岬
丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなる
丹波哲郎の大霊界2 死んだらおどろいた!!
超高層ハンティング
ビデオ映画
イーストサイド・ワルツ 悦楽の園（東映Vシネマ）

プロレス関連
『世界の荒鷲』（坂口征二入場テーマ）
『阿修羅PART1、阿修羅PART2』（阿修羅・原入場テーマ）
『スタフォロスの戦い』（ミスター・ポーゴ入場テーマ）

その他
日光山輪王寺 テレビCM - CMソング「福来い囃子」の作曲
東京ディズニーリゾート - パーク内BGMの編曲、CM音楽作曲など

関連人物

篠崎正嗣

外部リンク

ブック・ナビ　People　淡海悟郎さん
株式会社トーンマイスター 公式ウェブサイト

淡海悟郎は、その多才な音楽性と幅広い活動を通じて、日本の音楽シーンに大きな足跡を残しました。彼の作品は、今もなお多くの人々に愛され続けています。

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