片岡聡

片岡 聡（かたおか さとし）

片岡聡は、1958年8月3日に千葉県松戸市で生まれた囲碁棋士で、日本棋院に所属しています。彼は榊原章二九段の門下生で、九段の地位を持っており、その棋風は手厚く、バランスの取れた本格的なスタイルが特徴です。これまでに多くのタイトルを獲得し、数々の戦績を残しています。

経歴

片岡は1967年に日本棋院の院生となり、1972年に段位を取得。若手棋士の中でも特に期待されていた彼は、同世代の山城宏、王立誠、小林覚らとともに囲碁界の有望株と見なされていました。1977年と1978年には留園杯で連続優勝を果たし、その後も輝かしい成績を残し続けました。1979年には五段ながら天元戦決勝に進出し、加藤正夫九段に敗れはしたものの、その実力を証明しました。

1982年には24歳で天元位を獲得し、初タイトルを手にします。その後は1985年に八段、1988年には九段に昇進し、1991年の日中スーパー囲碁では3人を破る快挙を成し遂げました。1994年には本因坊戦で趙治勲に挑戦し、最終局までもつれ込む激闘を繰り広げましたが、惜しくも敗北しました。ただし、彼の棋士としての成績は着実に上昇し続け、2000年と2001年には碁聖戦の挑戦者決定戦に進出しました。2008年には通算900勝を達成し、2020年7月には史上16人目、また日本棋院において14人目の通算1100勝を達成しました。彼の通算成績は1100勝598敗4持碁です。

タイトル歴

片岡は数々のタイトルタイトルを獲得しています。特に以下の成績が際立っています。

• - 留園争奪早碁トーナメント戦：優勝（1977年、1978年）
• - 新人王戦：優勝（1982年）
• - 天元戦：優勝（1982-1983年）
• - 鶴聖戦：優勝（1990年）
• - 早碁選手権戦：優勝（1993年、1998年）
• - テイケイグループ杯レジェンド戦：優勝（2024年）

その他の棋歴

片岡は、東洋証券杯世界選手権戦で何度も好成績を収めており、1991年と1996年にはそれぞれベスト8に進出しています。日中囲碁交流や日中スーパー囲碁でも複数の対局を経て強豪相手に戦ってきました。また、各種段戦でも優勝歴を持ち、さらには名人戦リーグにおいても活動してきました。

受賞歴

彼の棋士としての活動は評価されており、1979年には棋道賞新人賞、1982年には殊勲賞を受賞しています。1996年には最多対局賞も受賞し、66局の対局において46勝を上げるなどして、その実力を証明しました。

著作と出演

教育にも力を入れており、2001年からNHK囲碁講座の講師として活動しています。さらに、ジャズドラムが趣味であり、山下洋輔とのセッションなども行っています。著作としては『ノビとサガリ』や『片岡聡 サバキのテクニック』などがあります。また、テレビ番組「棋力向上委員会 The PASSION!!」にも出演しています。彼は囲碁界での広範な活動を通じて、多くのファンに愛され続けています。

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