神領駅

JR東海中央本線 神領駅

神領駅は、愛知県春日井市神領町に位置する東海旅客鉄道（JR東海）中央本線の駅です。駅番号はCF08。1943年10月1日、神領信号場として開設されたのが始まりです。その後、仮乗降場を経て、1951年12月15日に旅客営業を行う駅として開業しました。地元住民の強い要望により建設された請願駅であり、その歴史は長く、地域住民の生活に深く根付いています。

開業以来、幾度かの改良工事を経てきました。1984年には荷物扱いが廃止、1987年には国鉄分割民営化によりJR東海に移管されました。1995年には自動改札機が設置され、利用者の利便性向上に貢献しました。2006年にはICカード『TOICA』の利用が可能になり、さらに2008年には橋上駅舎が完成し、南北自由通路が開設されました。これにより、駅南北のアクセス性が格段に向上しました。そして、2024年3月16日からは、昼間時間帯において区間快速の停車駅となりました。これは、利用者の増加と利便性向上への期待に応えるものです。

駅舎は地上駅で、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを有しています。ホームの多治見方の上方には東名高速道路が通っており、近代的な交通網の中枢を担っていると言えるでしょう。橋上駅舎化以前は、南口しかなく、北側からのアクセスは不便でした。しかし、2006年7月から行われた橋上駅舎化工事によって、北口が新設され、北側からのアクセスも容易になりました。

神領駅の周辺には、JR東海神領車両区や神領運輸区といった鉄道関連施設の他、CKD春日井工場などの企業、愛知県立守山高等学校や愛知県立春日井商業高等学校などの教育機関、春日井神領郵便局などの公共施設が立地しています。歴史的建造物としては、大留城址や吉根城跡なども存在します。また、駅周辺には無料駐輪場が設置されており、自転車でのアクセスも容易です。東名高速道路の守山パーキングエリアや守山スマートインターチェンジも近隣に位置しており、車でのアクセスも良好です。さらに、名古屋ガイドウェイバス（ゆとりーとライン）の中志段味停留所も比較的近くにあります。バス路線としては、名鉄バスと、かすがいシティバス（はあとふるライナー）が運行しています。特に北口からは、勝川駅への路線や、中部大学への直行バスも出ているなど、周辺地域へのアクセスを支えています。

神領駅の将来構想としては、かつて国鉄が計画していた中央本線の複々線化構想があります。この計画では、瀬戸線との重複区間である高蔵寺～勝川間において、中央本線と瀬戸線による方向別複々線化が検討されていました。神領駅も、この計画に合わせて改修される予定でした。しかしながら、この計画は実現せず、現在の駅構造となっています。

神領駅は、歴史と発展を遂げてきた駅であり、今後も地域住民の生活を支える重要な交通拠点として機能していくことでしょう。利用者数は年々変動があり、春日井市統計書などから詳細なデータを確認できます。

もう一度検索