諏訪之瀬島の概要
諏訪之瀬島(すわのせじま)は、
鹿児島県に位置する吐喇(トカラ)列島の一部で、
火山活動が盛んな島として知られています。島の
面積は比較的小さく、人口は79人(
2018年時点)と、非常に少ないながらも、地元のコミュニティが形成されています。行政区域としては、鹿児島郡十島村に属し、諏訪之瀬島の全域が
大字として扱われています。
この島の中心には崩壊した
カルデラがあり、そこには中央
火口丘の「御岳」が存在します。御岳の周辺には、かつての
火口が広がっており、特に
1813年の
噴火では大量のスコリアと共に
安山岩質の溶岩流が西海岸まで流れ出しました。この
噴火により、島民は避難生活を余儀なくされ、
1883年まで無人の状態が続きました。その後も何度かの
噴火が記録されており、特に
1884年には再度の
噴火が発生しています。諏訪之瀬島では、通常のブルカノ式
噴火ではなく、ストロンボリ式
噴火が多く見られるのも特徴的です。
諏訪之瀬島の
火山活動は、70万年以上前から存在が確認されています。有史以降の主要な
噴火記録は以下の通りです:
最近では2021年と2023年に
噴火があり、
火山警戒レベルが引き上げられるなど、現在も
火山活動には厳重な注意が払われています。
自然災害の影響
諏訪之瀬島は
火山活動だけでなく、自然災害も経験しています。
1976年には台風による
集中豪雨が原因で土砂災害が発生し、5名の死者を出す惨事が起こりました。このような出来事は、島のインフラや住民の生活に大きな影響を与えることがあります。
教育機関とインフラ
島には「十島村立諏訪之瀬島小中学校」が存在しており、地域の教育を支えています。また、簡易郵便局も設置されており、コミュニケーションの一部を担っています。
アクセスとコミュニティ
アクセスは鹿児島本港南埠頭から出ている「フェリーとしま2」を利用するのが一般的です。そして、かつてはヤマハリゾートが所有していた
飛行場もありましたが、現在は場外離着陸場という位置づけです。2022年からは定期チャーター便が運航され、少しずつ訪れる人々が増えています。
島の名前については「諏訪之瀬島」が正式な表記ですが、一部の
ウェブサイトでは誤って「諏訪瀬島」と表記されているため、注意が必要です。昔、
ヒッピーのコミュニティが存在していたこともあり、当時の名声から今でも訪れる人々にとって特別な場所とされています。
このように諏訪之瀬島は、自然の脅威と魅力が共存する特異な地形を持つ島であり、独自の文化と生活様式が息づいています。