象の鼻パーク

象の鼻パーク：横浜港の歴史と未来が交差する場所

象の鼻パークは、神奈川県横浜市中区に位置する、横浜港発祥の地とされる歴史的な公園です。この地は、かつて波止場として機能していましたが、横浜開港150周年を記念して、明治中期の姿に復元されました。公園内には歴史的な遺構が保存されており、横浜港の変遷を肌で感じることができます。また、美しい景観やアート作品、カフェなどが楽しめるため、多くの人々が訪れる人気のスポットとなっています。

歴史

1859年、横浜港の開港とともに、東波止場（イギリス波止場）と西波止場（税関波止場）の2本の突堤が建設されました。1867年には、東波止場が弓状に湾曲した形状に改築され、その形が象の鼻に似ていることから「象の鼻」と呼ばれるようになりました。

その後、関東大震災で被災しましたが、復旧工事を経て現在の形になりました。2009年には、横浜開港150周年を記念して、明治中期頃の形状に復元され、象の鼻パークとして開園しました。

公園内の施設

象の鼻パークには、歴史的建造物を復元したエリアや、アート作品、カフェなどの施設があります。

象の鼻防波堤: 明治中期の姿に復元された防波堤で、ガス灯を模した照明灯が設置されています。一部は関東大震災で沈んだままの状態で保存されており、歴史を感じさせます。現在は、横浜港を一望できる人気のビュースポットとなっています。
開港波止場: 日本大通りから港を感じられる開放的な広場です。イベントなどにも利用されており、明治時代の港湾作業で使用された軌道や転車台の遺構が残っています。
ピア象の鼻: 水上バスの発着場としても利用される桟橋です。横浜港の景色を間近で楽しむことができます。
開港の丘: 港を見渡せる緩やかな斜面の草地広場です。ゆったりと腰を下ろして、港の雰囲気を楽しむことができます。丘の上には象の鼻テラスがあります。
象の鼻テラス: カフェや多目的スペースが併設されており、アート作品「時をかける象（ペリー）」が設置されています。この作品は、ペリーが横浜の歴史を見つめ続けてきた姿を象徴しています。
スクリーンパネル: 波止場を囲むように円形に配置されたパネルです。夜間はライトアップされ、夜景を彩ります。

遺構

公園の整備時には、歴史的な遺構が発見され、保存されています。これらは、横浜港の歴史を語る上で貴重な文化財です。

鉄軌道と転車台: 明治期の港湾作業で使用されていた軌道と転車台です。横浜市認定の歴史的建造物となっています。
象の鼻防波堤の石積み: 防波堤を構成する石積みで、当時の技術を知ることができます。
煉瓦造2階建倉庫: 明治期に建てられた倉庫で、当時の建築様式を今に伝えています。

公園からの景色

象の鼻パークは、横浜三塔（クイーンの塔：横浜税関、ジャックの塔：横浜市開港記念会館、キングの塔：神奈川県庁舎）を一望できる数少ないスポットです。特に夜景は美しく、多くの観光客が訪れます。

イベント

象の鼻パークでは、様々なイベントが開催されています。特に有名なのは、スマートイルミネーション横浜です。これは、公園を中心に横浜都心臨海部で開催されるイルミネーションイベントで、LED照明などの省エネルギー技術を活用した幻想的な夜景を楽しむことができます。

また、過去には、全国都市緑化よこはまフェア（ガーデンネックレス横浜2017）の会場にもなりました。このイベントでは、ガーデンベアをモチーフにした庭園が展示され、多くの来場者を楽しませました。

交通アクセス

電車: みなとみらい線「日本大通り駅」より徒歩約3分
水上バス: ピア象の鼻（桟橋）から、京浜フェリーボートの水上バスでピア日本丸、ピア運河パーク、ピア大さん橋と接続しています。

周辺施設

象の鼻パークの周辺には、以下の施設があります。

みなとみらい21（新港地区）
横浜赤レンガ倉庫
山下臨港線プロムナード
大さん橋
山下公園
横浜開港資料館
横浜税関（クイーンの塔）

象の鼻パークは、横浜の歴史と文化、そして美しい景観が楽しめる魅力的なスポットです。ぜひ一度訪れて、その魅力を体験してみてください。

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