近藤利一

近藤利一 - 日本の実業家・馬主

近藤利一（こんどう りいち、1942年9月1日 - 2019年11月17日）は、日本の実業家であり、著名な馬主でもありました。日本中央[[競馬]]会（JRA）の馬主として、特に「アドマイヤ」の冠名で広く知られ、晩年までに重賞レースで60勝を達成するなど、競馬の世界で重要な存在となりました。

経歴と私生活

彼は1942年に徳島県で生まれ、大阪府で近藤英子と結婚し、共に「合建株式会社」を設立しました。この会社は大阪で建設解体やはつり業務を展開し、彼の事業家としての面を強調しています。しかし、英子との結婚生活は後に終わり、彼は旬子を後妻として迎えました。近藤は2019年にがんを公表し、その夏から闘病生活に入りましたが、同年11月17日に77歳で逝去しました。

大相撲との関係

近藤は大相撲にも関与しており、力士・小錦の後援会長を務めていたことでも知られています。また、2007年には横綱・朝青龍を支援し、問題が提起された際には積極的に公開活動を行っていました。彼の後援活動は、日本相撲協会からの認定「木戸御免証」にも表れています。

馬主としての活躍

競馬の世界に入るきっかけは、友人に競馬場へ誘われたことでした。1984年に中央[[競馬]]の馬主資格を取得した後、所有した初めての馬「カイタイオー」で中央[[競馬]]で勝利を収めました。近藤は主に橋田満、美馬幸三などの調教師に馬を預け、特に橋田との関係は深めていきました。

彼は競馬を「紳士の競技」と捉え、常に競馬のマナーを重要視し、ファンの態度や行動への懸念を表明しつつ、篤志家としても知られ、毎年、福祉活動に役立てるために、自らの賞金を寄付するといった社会貢献も行っていました。

成績と所有馬

近藤は、アドマイヤシリーズの馬たちを通じてグレードレースで多くの輝かしい成績を収めました。1996年にはアドマイヤボサツで重賞を制し、特に1999年の東京優駿（金子真人と同じく）において所有馬アドマイヤベガが優勝しました。その後もJAの競走において数多くのGI競走に所有馬を送り出し、リーディングオーナーランキングでは個人馬主として1位を獲得するなど、その地位を確立しました。

アドマイヤムーンは海外のグレードレースでも勝利を収め、彼はその知名度が広がるきっかけとなりました。アドマイヤジュピタやアドマイヤフジなど、数々の名馬が彼の手によって育成され、特にアドマイヤフジは2008年に天皇賞（春）にて個人馬主として記録を樹立しました。

武豊との関わり

また、騎手武豊との関係も注目されます。彼は所有馬に武を優先して騎乗させることにこだわり、特にアドマイヤムーンに関しては注力を注ぎました。ただ、2007年の皐月賞の結果により、タッグ関係が一時的に解消される事態もありましたが、以後も近藤の存命中に武が騎乗するような状況も見られました。特に、彼の最後の夢であった産駒アドマイヤビルゴが初勝利を挙げた際には感慨深いものがありました。

主な所有馬

近藤の名は多くの名馬と共に記憶されています。代表的な馬には、アドマイヤコジーンやアドマイヤグルーヴなどがあり、特に「アドマイヤ」という冠名は日本の競馬界で広く知られています。近藤利一の影響は、今もなお日本の競馬界に色濃く残り続けています。

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