長府駅

長府駅：歴史と利便性が融合する駅

長府駅（ちょうふえき）は、山口県下関市長府松小田本町に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）山陽本線の駅です。1901年の開業以来、地域の交通拠点として重要な役割を担ってきました。周辺には住宅地、商業施設、工業地帯が広がり、また歴史的な観光地へのアクセスポイントでもあります。

歴史

長府駅は、1901年（明治34年）5月27日に山陽鉄道の駅として開業しました。当初から旅客と貨物の取り扱いが行われていましたが、時代の流れとともにその役割は変化してきました。以下に主な歴史を記します。

1901年（明治34年）5月27日: 山陽鉄道 厚狭駅 - 馬関駅（現・下関駅）間の開通と同時に開業。旅客・貨物の取り扱いを開始。
1906年（明治39年）12月1日: 山陽鉄道の国有化により官設鉄道の駅となる。
1909年（明治42年）10月12日: 線路名称制定により山陽本線の所属となる。
1932年（昭和7年）9月7日: 山陽電気軌道長関線が長府駅前に乗り入れ、路面電車の駅としての機能も持つようになる。
1947年（昭和22年）12月3日: 昭和天皇の戦後巡幸の際、長府駅 - 小野田駅間にお召し列車が運行された。
1961年（昭和36年）10月18日: 駅舎が改築され、利便性が向上した。
1969年（昭和44年）10月30日: 山陽電気軌道長関線の長府駅 - 唐戸間廃止に伴い、長府駅電停が廃止。
1984年（昭和59年）1月1日: 車扱貨物の取り扱いが廃止され、貨物輸送の役割が終了。
1985年（昭和60年）3月14日: 荷物扱いが廃止され、旅客輸送に特化する。
1987年（昭和62年）4月1日: 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅となる。
2011年（平成23年）1月11日: 旧駅舎が閉鎖され、仮駅舎での営業が開始。
2012年（平成24年）3月17日: 長府駅橋上駅舎が完成し、自由通路が開通。記念式典が開催され、新たな駅舎が使用開始された。
2023年（令和5年）4月1日: ICカード「ICOCA」の利用が可能となり、利便性が向上。
2024年（令和6年）12月1日: 駅員の常駐が廃止され、インターホンによる遠隔対応に変更。

駅構造

現在の長府駅は、島式1面2線のホームを持つ橋上駅です。駅にはみどりの券売機が設置されており、乗車券の購入や特急券の発券が可能です。かつては3面4線のホーム構造でしたが、駅舎改築に伴い対向式ホームが撤去され、現在の形になりました。1番のりばはかつての2番のりばにあたります。

駅周辺

駅の東側には山陽本線に並行して国道2号が走り、交通の要衝となっています。駅前ロータリーと国道2号を結ぶ約100mの区間には、山口県道254号長府停車場線が通っています。国道9号より東側は臨海工業地帯となっており、多くの工場が立地しています。長府地区の中心部や城下町長府地区へは駅から2km以上離れています。

主な周辺施設は以下の通りです。

長府駅前郵便局
下関市立長府小学校
下関市立長成中学校
ゆめタウン長府
スーパーセンタートライアル長府店
ドン・キホーテ 下関長府店
光風園病院
下関競艇場
城下町長府
長府港町
神戸製鋼所長府製造所
中国電力下関発電所
ブリヂストン下関工場
長府扇町工業団地
長府製作所本社
林兼産業長府工場

バス路線

駅前にはサンデン交通の路線バスが発着します。駅正面の「長府駅」バス停と国道2号沿いの「長府駅前」バス停があり、それぞれ異なる方面へのバスが利用可能です。

長府駅バス停（駅正面）
下関駅行き
市民病院行き
長府扇町工業団地方面
長府駅前バス停（国道2号沿い 駅側）
ゆめタウン長府方面
小月駅方面
長府駅前バス停（国道2号線沿い ジョイフル側）
城下町長府・唐戸・下関駅・市民病院方面

利用状況

長府駅は下関市内の駅としては、下関駅、新下関駅、幡生駅、小月駅に次いで5番目に利用者が多い駅です。2022年の年間利用客数は52万5272人に達しています。地域の交通を支える重要な拠点としての役割を果たしています。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）

■山陽本線
小月駅 - 長府駅 - 新下関駅

かつて存在した路線

山陽電気軌道

長関線
長府駅電停 - （臨）競艇場電停 - 松小田電停

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]
長府

外部リンク

長府駅｜駅情報：JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道

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