青野ケ原駅

青野ケ原駅：歴史と自然が織りなす、加古川線の静かな駅

兵庫県小野市復井町にある青野ケ原駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）加古川線沿線に位置する駅です。のどかな田園風景が広がるこの駅は、1913年（大正2年）8月10日、播州鉄道国包駅（現在の厄神駅）と西脇駅間が開通した際に大門口駅として開業しました。当初は旅客と貨物の取扱を行っていましたが、その後、駅名は数度の変更を経て、1943年（昭和18年）6月1日、現在の「青野ケ原駅」となりました。

長い歴史を持つ青野ケ原駅は、加古川線の歴史を語る上で重要な役割を担ってきました。播州鉄道、播丹鉄道を経て、1943年には鉄道省加古川線の駅となり、国有化を経験。1987年の国鉄分割民営化後はJR西日本へと移管されました。1962年には貨物取扱が廃止され、1973年には荷物扱いも廃止。1986年には無人駅となりましたが、自動券売機の設置など、利用者の利便性を考慮した設備が整備されています。

2004年（平成16年）12月19日には加古川線の電化と同時に駅舎の改築が行われ、現代的な駅舎へと生まれ変わりました。2016年（平成28年）3月26日からはICOCAの利用も可能となり、利便性の向上が図られています。現在、加古川駅が管理する無人駅として、地域住民の生活を支えています。

駅舎は、コミュニティホール「ぽっぽAONOGAHARA」と併設されており、地域住民の交流拠点としての役割も担っています。単式1面1線のホームを持つ地上駅で、かつては相対式2面2線でしたが、片側のホームは撤去されました。谷川方面に向かって右側にホームが配置されています。

2019年度の1日平均乗車人員は158人です。規模は小さいものの、周辺環境との調和がとれた、静かで落ち着いた雰囲気の駅です。

駅周辺には、歴史的背景を感じさせる場所や、現代の生活空間が共存しています。駅名の由来となった青野原演習場があった歴史や、加古川の水運の要所として栄えた大門（現在の加東市）との繋がりも興味深い点です。

現在、駅周辺には陸上自衛隊青野原駐屯地、土井病院、介護老人保健施設薫楓苑、亀鶴保育所、小野八ヶ池自然公園、河合運動広場、慶徳寺などがあり、地域住民の生活を支える様々な施設が点在しています。

青野ケ原駅は、歴史と自然、そして現代社会が調和した、穏やかな雰囲気の駅です。加古川線を利用する人々にとって、便利なだけでなく、地域に溶け込んだ存在となっています。周辺の散策も楽しめ、加古川線の旅の途中に立ち寄るのも良いでしょう。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）加古川線
河合西駅 - 青野ケ原駅 - 社町駅

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