須田正己

須田 正己の生涯と業績

須田正己（すだまさみ、1943年9月16日 - 2021年8月1日）は、日本のアニメ界で重要な役割を果たしたアニメーターおよびキャラクターデザイナーです。埼玉県で生まれ、若い頃から絵を描くことに情熱を注いできました。彼は日本アニメーター・演出協会（JAniCA）の会員でもあり、多くのアニメ制作に携わってきました。

彼のキャリアの始まり

須田正己は、知人の紹介でタツノコプロに入社しましたが、アニメーションの制作ではなく制作進行の運転手としての仕事を命じられたため、わずか4か月で退社しました。その後、Aプロダクション（現在のシンエイ動画）で再びアニメ業界に挑戦し、研修を経てタマ・プロダクションを経てフリーのアニメーターとして独立しました。

フリーランスになった須田は、タツノコプロや東映アニメーションの作品に本格的に関わるようになり、特に『紅三四郎』以降の作品で多くの実績を残しました。彼の作画技術の高さは業界内で広く評判であり、『科学忍者隊ガッチャマン』では総監督の鳥海永行に頻繁に作画を任されました。湖川友謙は、須田の技量について「彼以上に巧い人は見た事がない」と絶賛しており、その技術がどれほど高いものであったかが伺えます。

健康への配慮

須田は30歳の頃、自律神経失調症を患ったことがあり、この経験を通じて徹夜作業を行わないという仕事のモットーを確立しました。その後のキャリアでも、朝9時に起床し、夕方17時に帰宅するという生活リズムを貫き、健康を大切にしながら作品に取り組んでいました。

受賞歴

彼の功績は評価され、多数の賞を受賞しています。2016年には「NEMOLAND LEGEND AWARD」を受賞し、2018年には「東京アニメアワードフェスティバル」でアニメ功労部門の受賞者として表彰されました。

最後の年月

須田は2020年7月に前立腺癌が発見され、治療を続けていましたが、2021年7月には病状が悪化してしまいました。2021年8月1日、彼は77歳で自宅にて静かに亡くなりました。

参加作品の一覧

須田は非常に多くの作品に関与しており、その中には以下のような作品が含まれます。

• - テレビアニメ: 『マッハGoGoGo』や『科学忍者隊ガッチャマン』、『北斗の拳』など。
• - 劇場アニメ: 『地球へ…』や『ドラゴンボール 神龍の伝説』など。
• - OVA: 『銀河英雄伝説』や『俺の空 刑事篇』など。

彼のキャリアは長きにわたり、多くの観客に感動を与え続けました。須田正己の作品は、彼の技術と情熱の結晶であり、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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