〜夢と孤独の果てに〜 ルートヴィヒII世

〜夢と孤独の果てに〜ルートヴィヒII世

『〜夢と孤独の果てに〜ルートヴィヒII世』は、宝塚歌劇団花組によって2000年から2001年にかけて上演された宝塚ミュージカルロマンである。全18場。脚本と演出は、本作が宝塚大劇場における演出家デビュー作品となった植田景子が手掛けた。ショー作品として『Asian Sunrise』が併演された。

作品解説

物語の主人公は、後にノイシュヴァンシュタイン城を築城することでも知られる、ドイツ・バイエルン王国の君主ルートヴィヒII世である。その類まれな美貌と謎に包まれた生涯は、彼を「悲劇の王」として伝説化させていった。本作では、現実政治や世俗から離れ、ひたすらに芸術と美の世界に没入していった王が、その生涯を通じて追い求めた「自らの創造した美しい幻」との幻想的な愛の物語を主軸に描かれている。宝塚歌劇ならではの華麗でロマンティックな演出により、孤独な王の魂の軌跡が描き出された。

特筆すべきは、トップ娘役である大鳥れいが演じた「幻」という役どころである。この「幻」は、王の心象世界や理想を映し出すかのように、様々な人物に姿を変えながら王の前に現れ、物語の展開において重要な役割を担った。

公演情報

本作は以下の期間・場所で上演された。

宝塚大劇場公演
公演期間：2000年11月10日 - 12月18日
新人公演：2000年11月28日
東京宝塚劇場公演
公演期間：2001年2月17日 - 3月25日
新人公演：2001年2月27日

スタッフ

本公演を支えた主なスタッフは以下の通り。

作曲・編曲：吉田優子、甲斐正人
音楽指揮：大谷木靖
振付：尚すみれ、麻咲梨乃、御織ゆみ乃
装置：大橋泰弘
衣装：竹田団吾
照明：勝柴次朗
歌唱指導：楊淑美
音響：切江勝
小道具：伊集院徹也
効果：扇野信夫
演出助手：鈴木圭
装置助手：國包洋子
小道具補：福原徹
舞台進行：赤坂英雄
舞台美術製作：株式会社宝塚舞台
演奏：宝塚歌劇オーケストラ（宝塚）、ダット・ミュージック（東京）
制作：木村康久
新人公演演出：植田景子

特別出演（本公演のみ）

本公演では、専科より以下の生徒が特別出演した。

京三紗
星原美沙緒
匠ひびき
伊織直加

主な配役

本公演と新人公演における主なキャストは以下の通り。

ルートヴィヒII世：愛華みれ／彩吹真央
幻：大鳥れい／ふづき美世
ベルンハルト・フォン・グッデン博士：匠ひびき／蘭寿とむ
ディルクハイム伯爵：伊織直加／壮一帆
リヒャルト・ホルニヒ：春野寿美礼／愛音羽麗
オットー：瀬奈じゅん／花央レミ
エリザベート：渚あき／舞風りら
リヒャルト・ワーグナー：星原美沙緒／悠真倫
ゾフィー：彩乃かなみ／仙堂花歩
ビスマルク：夏美よう／桐生園加

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