ひん岩
ひん岩（玢岩）について
ひん岩、またの名を玢岩（ひんがん、英語: porphyrite）とは、中性の半深成岩として知られています。この岩石は特異な斑状組織を持ち、特に斜長石の斑晶が目を引きます。ひん岩にはカリ長石が含まれていないのが特徴で、通常は岩脈として産出されることが多いのです。この特性から、地質学的に重要な存在となっています。また、カリ長石を含む斑晶を持つものは、斑岩（porphyry）として分類され、ひん岩とは異なるカテゴリーとされます。ただし、近年では斜長石の斑晶を有するものに対しても斑岩と呼ぶ例が多くなり、特に閃緑斑岩といった新たな名称が使われる場合もあり、混乱を招いているのが実情です。
ひん岩の名称は、カール・ハインリヒ・ローゼンブッシュによって中生代以前の安山岩に対して初めて使われました。彼の研究によって、ひん岩の特性や起源が深く探求されることになりました。
ひん岩の種類
ひん岩はさまざまな種類が存在しますが、特に以下の2つのタイプが代表的です。
閃緑ひん岩（diorite porphyrite）
このタイプのひん岩は、閃緑岩に似た鉱物の組成を持ちながら、斜長石の斑晶が顕著なものです。特に、斜長石の斑晶が大きく目立ち、その存在感から岩石の特徴として際立っています。また、このひん岩が石英を含んでいる場合は、石英閃緑ひん岩と呼ばれ、さらなる区別がなされます。
輝緑ひん岩（diabase porphyrite）
輝緑ひん岩は、粗粒玄武岩である輝緑岩と関連性が強く、これらの中間的な性質を示すものとして分類されます。特に瑪瑙のような輝きを持つ特徴から、見た目も独特で、多くの地質学者の研究対象となっています。
関連項目
このように、ひん岩は火成岩の一種であり、特に半深成岩のカテゴリーに入る岩石です。ひん岩に関連する他の岩石や興味深い情報は、以下のトピックからも探ることができます。
参考文献
- - 黒田吉益・諏訪兼位
- - 益富壽之助
以上のように、ひん岩はその独特な特徴と成り立ちから、地質学においても非常に魅力的な対象です。これらの特徴を踏まえたうえで、ひん岩についての理解を深めることは、地球の成り立ちや地質学的なプロセスを学ぶうえでも重要なステップとなるでしょう。
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