ぽこぽこ

ぽこぽこ：読者参加型ウェブコミック・小説配信サイト

『ぽこぽこ』は、太田出版が運営していたウェブコミック・小説配信サイトで、読者が作品に対してフキダシ形式でコメントを投稿できるユニークなシステムが特徴でした。2011年4月14日に開設され、多くの作品が無料で公開されていましたが、現在は更新を停止しています。ここでは、その詳細について解説します。

概要

『ぽこぽこ』は2011年4月14日に開設されました。サイト登録は不要で、連載作品は全て無料で公開されていました。作品にはフキダシ形式でコメントを書き込むことができ、読者と作家が交流できる場を提供していました。スーパーバイザーは漫画家の古屋兎丸氏が務め、マスコットキャラクターとして「ぽこぽこちゃん」が存在しました。また、作家に肖像画を依頼できるサービスも提供されていました。

開設前には、2011年3月10日から16日まで定員500名のモニターが実施され、当初は3月17日に正式オープン予定でしたが、延期されて4月14日の本格オープンとなりました。

2014年4月1日からは、作家に肖像画を依頼できる「肖像画サービス」が開始され、古屋兎丸氏、駕籠真太郎氏、大槻香奈氏といった作家が参加しました。このサービスは、古屋兎丸氏がマンガ界に新たな試みを提案したことで実現しました。その後、5月には丸尾末広氏も加わり、本格的にサービスが開始されました。

しかし、2016年7月29日をもって更新は終了し、コミック連載は同日に新設されたウェブサイト『Ohta Web Comic』へ、特集記事や肖像画サービスは太田出版公式サイトへと引き継がれました。

コミック連載

連載作品の更新頻度は週刊、隔週、月刊など作品によって異なりました。詳細は公式サイトで確認できました。連載作品は全話公開されており、原則として太田出版から単行本が刊行されていました。連載が終了した作品もアーカイブとして配信されていました。

主な連載作品

駕籠真太郎の痛快! 歴史入門（駕籠真太郎）
分校の人たち（山本直樹）
今日のオトメちゃん（シモダアサミ）
でんぐばんぐ（ニコ・ニコルソン）
イキガミ様（TAGRO）
Tシャツ日和（芳崎せいむ）
とある結婚（熊鹿るり）
寝台鳩舎（鳩山郁子）
無名のお笑い芸人がある日ゾンビに噛まれた結果（古泉智浩）
世界の終わりのいずこねこ（西島大介）
ピコピコ少年SUPER（押切蓮介）
ニンフ（今日マチ子）
本が好き子さん（なるあすく）
水色の部屋（ゴトウユキコ）
さよなら、またあした（松本藍）
きのこ人間の結婚（村山慶）
ナカGの推しメン最強伝説 season2（ナカG）
この世界には有機人形がいる（蜈蚣Melibe）
こいのことば（緑のルーペ）
ミミクリ（ai7n）
高校生のブルース（劔樹人）
モウイイカイ？（海野螢）
超動力シリーズ（駕籠真太郎）
デビルズ・ダンディ・ドッグス（作画・北上諭志、原作・村田らむ）
となりの外国人（宮本福助）
ふぞろいの空の下（米代恭）
ナカGの推しメン最強伝説（ナカG）
その男、甘党につき（えすとえむ）
8月のソーダ水（コマツシンヤ）
深夜0時にこんばんは（冬川智子）
ナガサレールイエタテール（ニコ・ニコルソン）
アンモラル・カスタマイズZ（カレー沢薫）
志乃ちゃんは自分の名前が言えない（押見修造）
プリコロ（魔夜峰央）
さきくさの咲く頃（ふみふみこ）
ぼくらの☆ひかりクラブ（古屋兎丸）
クレアボヤンス（FSc）
ピコピコ少年TURBO（押切蓮介）
ひらひら国芳一門浮世譚（岡田屋鉄蔵）
フキンシンちゃん（長嶋有とダイナマイトプロ）
淡島百景（志村貴子）
17月のパドールガ（磯谷友紀）
お前も阪神ファンにしてやろうか。（王嶋環）
むつのはな（岡田屋鉄蔵）
ゲームセンターあらし（すがやみつる）

読み切り作品

アードルテとアーダルテ（中村明日美子）
幾百星霜　スペシャル番外編「おはぎ」（雁須磨子）
幾百星霜　スペシャル番外編「かまぼこ」（雁須磨子）

読み物連載

まんがキッチンおかわり（福田里香）
週刊超ファミコン（多根清史、阿部広樹、箭本進一）

肖像画サービス

『ぽこぽこ』では、作家に肖像画を依頼できるユニークなサービスも提供していました。参加作家は、丸尾末広氏、古屋兎丸氏、駕籠真太郎氏、大槻香奈氏でした。このサービスは、太田出版の公式サイトに引き継がれています。

特集

作家インタビューや太田出版の刊行物にまつわるエピソードなど、ここでしか読めない特集記事が掲載されていました。特集記事の一部も太田出版公式サイトに引き継がれています。

立ち読み

太田出版から刊行されたコミックや小説を試し読みできるコーナーも設けられていました。

まとめ

『ぽこぽこ』は、読者が作品にコメントを投稿できるシステムや、作家に肖像画を依頼できるサービスなど、ユニークな試みが盛り込まれたウェブサイトでした。多くの人気作品が連載され、読者と作家の交流の場として親しまれていましたが、惜しまれつつも更新を終了しました。しかし、連載作品の一部は『Ohta Web Comic』に引き継がれ、現在でも楽しむことができます。

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