アルバニア軍

アルバニア軍の概要

アルバニア軍（Forcat e Armatosura të Republikës së Shqipërisë）は、アルバニアが保有する軍隊です。1912年のイスマイル・ケマリ政権下で最初の国家軍が創設されて以来、アルバニアの防衛を担ってきました。冷戦時代には、その立ち位置が大きく変動し、また近年では、国際的な協力関係を深めています。

歴史

アルバニア軍の歴史は、1912年の独立宣言とともに始まります。冷戦時代には、中ソ対立の影響を受け、ワルシャワ条約機構から離脱し、中華人民共和国との関係を深めました。この時期には、中国から輸入した56式自動歩槍や、その国産コピーであるASh-78が主力小銃として採用されました。

空軍は、1989年までに山腹をくり抜いた軍事飛行場や掩体壕を構築し、MiG-17、MiG-19、F-7Aなどの戦闘機を運用していました。しかし、1992年以降、これらの飛行場と機体は放棄され、固定翼機の運用は長らく途絶えることとなりました。

冷戦終結後、アルバニア軍は西側諸国との連携を強化し、イラクやアフガニスタンなどの国際紛争にも兵力を派遣しています。装備も西側製のものへと更新が進められており、2008年にはNATO（北大西洋条約機構）への加盟が承認され、2009年4月に正式加盟しました。

機構

アルバニア軍は、陸軍、海軍、空軍の三軍種と、これらを統括する統合軍、統合支援部隊、訓練教育部隊で構成されています。

アルバニア陸軍（Forcat Tokësore Shqiptare）
アルバニア海軍（Forcat e Mbrojtjes Detare Shqiptare）
アルバニア空軍（Forcat Ajrore Shqiptare）

これらの三軍は、国防省の統制下に置かれています。

主な装備

アルバニア軍は、以下のような装備を保有しています。

小火器

ベレッタPx4：トカレフTT-33の後継として採用。
AK-47：56式やASh-78を含む。
ARX-160
ベレッタAR70/90
M4カービン
ドラグノフSVD：狙撃銃
SAKO TRG：狙撃銃
H&K MG4：機関銃
RPD、RPK軽機関銃
RPG-7：携行式対戦車ロケット弾

車両

マックスプロ：2023年時点で、陸軍が40両を保有。
イヴェコ LMV：2023年時点で、憲兵隊が8両を保有。
ハンヴィー：多目的軍用車両

航空機

AS532AL：2023年時点で、空軍が4機を保有。
AW109：2023年時点で、空軍が1機を保有。
ベル205（AB205）：2023年時点で、空軍が3機を保有。
ベル206C（AB206C）：2023年時点で、空軍が3機を保有。
MBB Bo105：2023年時点で、空軍が4機を保有。
H145：2023年時点で、空軍が2機を保有。

船舶

海軍が保有する船舶の情報は、ここでは詳細な記述を省略します。近年、アルバニア海軍は、沿岸警備を主な任務としています。

アルバニア軍は、NATO加盟国として、国際的な平和維持活動にも積極的に参加しており、今後もその役割は重要になると考えられます。

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