イエローライン (バンコク)

イエローライン：バンコクの新たなモノレール

イエローラインは、タイの首都バンコクを走るモノレール路線です。この路線は、国営の大量輸送機関であるMRTA（タイ大量輸送公社）が建設と施設を保有し、民間企業であるイースタン・バンコク・モノレール社（EBM）が運営するという、上下分離方式を採用しています。

歴史

イエローラインの歴史は以下の通りです。

2016年12月: BSR Joint Ventureが、入札により30年間の事業運営権を取得。
2017年6月16日: BSRがMRTAと正式契約を締結。
2018年8月: 建設工事が開始。
2021年11月29日: 車両基地（シーイアム駅隣接）からシーヌット駅間にて試運転を開始。
2023年6月3日: フアマーク駅からサムロン駅間にて無料の公開試運転を開始。
2023年6月12日: パーワナー駅からフアマーク駅間にて公開試運転を開始。
2023年6月19日: ラートプラーオ駅が開業し、全線で運行開始。
2023年7月3日: ラートプラーオ駅からサムロン駅間で営業運転を開始（料金徴収開始）。

当初、2022年内の全線開通が予定されていましたが、工事の遅延により何度か延期され、2023年7月にようやく全線での営業運転開始となりました。

車両

イエローラインでは、ボンバルディアとアルストムが共同開発したInnovia Monorail 300シリーズが採用されています。これらの車両は、中国中車南京浦鎮車輛がライセンス生産しており、4両編成で30本が発注されました。2022年6月までに28本が納入され、輸送量の増加に応じて最大7両編成まで増結可能です。車両の最高速度は80km/hとなっています。

路線

現在のイエローラインは、ラートプラーオ駅からサムロン駅を結ぶ路線ですが、今後は、ラートプラーオからパホンヨーティン24駅までの延伸計画や、南北への路線拡張が検討されています。これにより、バンコクの都市交通網がさらに強化される見込みです。

駅の所在地

各駅の所在地については、公式ウェブサイト等で詳細が確認できます。

運賃

イエローラインの運賃は、乗車距離に応じて15バーツから45バーツの間で設定されています。支払いには、ラビットカードが利用可能です。

事故

2024年1月2日には、走行中の車両からゴムタイヤが外れて落下し、地上を走行していたタクシーに衝突する事故が発生しました。幸い、この事故による死傷者はいませんでした。

関連事項

イエローラインは、バンコクの他の交通機関とも関連があります。

バンコク・スカイトレイン: イエローラインの運営会社であるBSRの筆頭出資者であるBTSが運営する高架鉄道です。
ピンクライン: 同じくBSR傘下のモノレール路線で、2023年に開業しました。
ブラウンライン: イエローラインと接続予定のモノレール計画路線です。運営事業者は未定です。
グレーライン: 同じく、モノレール計画路線です。

イエローラインは、バンコクの交通網を大きく変える可能性を秘めた路線であり、今後の発展が期待されています。

外部リンク

The Yellow Line - MRTA (タイ語、英語)
MRT Yellow Line - Eastern Bangkok Monorail (タイ語、英語)

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