ウコギ科

ウコギ科 (Araliaceae) の概要

ウコギ科は、真正双子[[葉類]]に属する植物の一群で、約60の属と900種を含んでいます。この科の植物には、木本や大型草本、つる性植物など多彩な形態が見られます。ウコギ科の植物は、一般的に葉が掌状単葉または複葉（掌状や羽状）であることが特徴です。また、花は通常小型で放射相称、子房が下位に位置し、大きな散形花序を形成します。

利用される植物

ウコギ科には、食用として広く利用される植物がいくつかあります。具体的には、ウドやタラノキ、コシアブラ、タカノツメ、さらにはウコギなどが挙げられます。これらは、野菜や山菜として日本の食文化に根付いています。

一方で、観葉植物として人気のあるヤツデやカクレミノ、キヅタ、さらにはシェフレラなどもこの科に属します。さらには、薬用植物としても知られるオタネニンジン（朝鮮人参、高麗人参）などがあり、実用性が高い植物群と言えます。

分類と系統

最近の分子系統学的研究により、ウコギ科はセリ科やトベラ科と近縁にあることが示されています。これにより、ウコギ科とこれらの科との境界がまだ明確ではなく、セリ科にウコギ科を含める見解もあります。また、かつてはミズキ科との関連性が示唆されたこともありましたが、現在では旧ミズキ科に含まれる一部の種のみがウコギ科に近縁であるとされています。

さらに、Hydrocotyle（チドメグサ属）やTrachymeneの2属はセリ科に分類されてきましたが、これらもウコギ科の系統に関連している可能性があると考えられています。なお、属レベルの分類はまだ確定的ではなく、多くの熱帯性種が昔はSchefflera（フカノキ属）としてまとめられてきましたが、最近の研究によりそれらは分割されています。ただし、Scheffleraは多系統であるため、さらなる分割も予想されています。

主な属

ウコギ科には以下のような主な属があります:

• - Aralia（タラノキ属）: タラノキ、ウド
• - Dendropanax（カクレミノ属）: カクレミノ
• - Eleutherococcus（ウコギ属）: エゾウコギ、ウコギ、コシアブラ
• - Fatsia（ヤツデ属）: ヤツデ
• - Gamblea（タカノツメ属）: タカノツメ
• - Hedera（キヅタ属）: キヅタ、オカメヅタ、セイヨウキヅタ
• - Kalopanax（ハリギリ属）: ハリギリ
• - Oplopanax（ハリブキ属）: ハリブキ
• - Panax（トチバニンジン属）: アメリカニンジン、オタネニンジン、サンシチニンジン、トチバニンジン
• - Schefflera（フカノキ属）: フカノキ、ヤドリフカノキ、ブラッサイア
• - Tetrapanax（カミヤツデ属）: カミヤツデ

ウコギ科はその多様性と利用価値から、今後の研究や活用が期待される植物群です。

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