ウルフマン (キン肉マン)

ウルフマン：土俵の英雄、不屈の闘志

ウルフマンは、ゆでたまごによる漫画『キン肉マン』およびその続編『キン肉マンII世』に登場する、相撲をバックボーンに持つ人気超人です。アニメでは「リキシマン」という名前で登場しています。

ウルフマンの主な特徴

初登場は、超人オリンピック ザ・ビッグファイト編です。キン肉マンと同じく日本を代表する超人として、相撲技を駆使し、超人相撲の最高位である横綱の称号を持っています。

最初はキン肉マンを「ゼイ肉マン」と見下していましたが、相撲勝負で敗北した後はキン肉マンの実力を認め、互いに切磋琢磨するライバルとして、また友情を育む仲間として活躍しました。その後はアイドル超人の一員として、悪魔超人との戦いにも身を投じました。

特徴的な外見として、頭には大銀杏を結い、目は黒目がなく、鼻は描かれていません。「鋼の肉体美」を自負するほど鍛錬を怠らず、キン肉マンを上回るほどの筋肉を誇ります。パワーもカナディアンマンと互角に渡り合えるほどです。また、ただ強いだけでなく、戦略家としての側面も持ち、数々の戦いで知略を巡らせる場面も見られました。

モデルは連載当時の人気力士・千代の富士であり、「ウルフ」という名前も千代の富士の愛称から取られています。作者の嶋田隆司氏によれば、超人募集を再開したものの応募ハガキが執筆に間に合わず、以前からアイデアがあったウルフマンをキン肉マンの新しいライバルとして登場させることを決めたそうです。また、世界レベルの強豪に挑む前に、日本国内にも強敵がいることを示したかったとも語っています。

嶋田氏は、ウルフマンがあまりにも他の超人と異質なため、ギャグに見えないか心配し、「7人の悪魔超人編」でアイドル超人として参戦させることをギリギリまで悩んだそうです。ウルフマンの場合は、いかにしてやられるかが、彼の見せ場であると考え、敢えて死なせることで人気が出るようにしたと述べています。

その言葉通り、ウルフマンはスプリングマン戦での死亡を皮切りに、新手の敵が登場するたびに最初の犠牲者となることが多く、作中3度も命を落としています。

『キン肉マン』でのウルフマンの軌跡

超人オリンピック編

キン肉マンがラッカ星に行っている間に、超人横綱から超人レスラーへと転身しました。超人オリンピック ザ・ビッグファイトに日本代表として選ばれ、前チャンピオンであるキン肉マンを挑発します。予選では、キン肉マンの罠にはまりかけるも、テリーマンの失格により突破。最終予選では、ザ・フィッシャーズをキン肉マンと一時的に共闘し撃破、予選を突破しました。

トーナメントでは、キューブマンを破り準決勝に進出、キン肉マンと対戦します。相撲対決で敗北してからは、キン肉マンと張り合うことはなくなります。

7人の悪魔超人編

アイドル超人の一人として、傷ついたキン肉マンの代わりにスプリングマンとサンドデスマッチで対戦します。スプリングマンの肉体にダメージを与えるも、必殺技デビル・トムボーイによって体をバラバラにされて死亡。しかし、その後、バッファローマンの力で再生し復活を遂げました。

黄金のマスク編

悪魔六騎士にパワーを奪われ、他の正義超人たちと共にキン肉マンの戦いを見守っていました。スニゲーターとの戦いで命を落としたキン肉マンに自らの命を与え、再び死亡。死の間際にジェロニモの勇気を認め、自分のマゲを託しました。死後も霊体としてキン肉マンを支えましたが、後に完璧のマスクの光で蘇りました。

夢の超人タッグ編

アシュラマンとサンシャインに友情を奪われ、キン肉マンらと敵対。ブロッケンJr.とモースト・デンジャラス・コンビを組み宇宙超人タッグ・トーナメントに参加しますが、一回戦でスクリュー・キッドとケンダマンに敗北。その後、死亡扱いとなり、アシュラマンに腕を奪われてしまいます。決勝戦では亡霊としてキン肉マンを援護しました。

キン肉星王位争奪編

復活後、キン肉星王位争奪サバイバル・マッチには参加せず、ハワイでメイキャップレスラーとして活躍。ネプチューンマンのメッセージを受け、他の正義超人たちと合流しキン肉マンを応援します。ビッグボディの姿に変身し、強力の神を倒しました。

オメガ・ケンタウリの六鎗客編

引退後、スペイン巡業中にオメガ・ケンタウリの六鎗客が襲来。若手正義超人が惨殺されたのを見て引退を撤回。ティーパックマン、カレクックらと共に立ち上がり、ルナイトに勝利します。その後、キン肉マンに後を託してサグラダ・ファミリアに残り、関ヶ原での戦いではブロッケンJr.の成長を喜ぶ姿が見られました。

ルナイトとの戦いの中で、若手時代は連敗続きだったものの、相撲に対する謙虚さで実力を伸ばし、大横綱になったことが明かされました。委員長からは「ウルフマンの最大の強さは心の強さ」と評されています。

アニメ版での扱い

旧テレビアニメ版では、名前が「リキシマン」に変更され、目の色やマワシのデザインも変更されました。これは、千代の富士からの苦情を恐れた制作側の自主規制でしたが、後に千代の富士本人から「ウルフマンのままでよかった」と言われたそうです。

7人の悪魔超人編では、スプリングマンの必殺技に耐え切ろうとするも、肉体を破壊され再起不能となりますが、原作同様に復活を遂げます。夢の超人タッグ編では、敗北後も客席に登場し、ブロッケンJr.と霊界ポケットに入るなどの出番がありました。

テレビスペシャルでは、宇宙野武士と戦う正義超人に選ばれ、ブラック・スモーマンに敗北しますが、その後キン肉マンを助けました。

第2期シリーズでは、日本で稽古を続けている様子が描かれ、ネプチューン・メッセージを聞き、飛び出す姿が描かれています。

ウルフマンの主な技

ルービックキューブ張り手: 連続張り手で相手の顔面をルービックキューブ状に腫れ上がらせる技
合掌ひねり: 相手の顔面を両手で捕まえ、ひねり投げる技
居反り投げ: 低い体勢から相手を抱え上げ、叩き付ける技
不知火・雲竜投げ: 右腕を相手の股から、左腕を脇腹から差し入れてクラッチした状態でジャンプし、空中で雲竜型の土俵入りの体勢で放り投げた後背中に乗り、両手を後ろでホールドし不知火型の土俵入りの体勢で落下しマットに叩きつける技

プロフィール

分類: 正義超人
出身地: 日本の北海道 / 日本・東北地方
身長: 190cm
体重: 102kg
超人強度: 80万パワー（98万パワーとの言及もされている）
誕生日: 6月1日
年齢: 20歳
趣味: 筋トレ
好きなこと: 塩撒き
異名: 土俵の英雄、肉体派のスモウレスラー、超人相撲界の横綱など

その他

ウルフマンは、その独特のキャラクターと、数々の戦いで見せる不屈の闘志で、多くのファンを魅了してきました。作中では何度も命を落としますが、その度に復活し、仲間のために戦い続ける姿は、まさに土俵の英雄と呼ぶにふさわしいでしょう。また、引退後もその人気は衰えず、様々なメディアで活躍しています。

ゲームでのウルフマン

『キン肉マンII世 超人聖戦史』ではリキシマンの名前で登場し、主人公が一定の条件を満たせば弟子入りすることも可能です。
『キン肉マン ジェネレーションズ』などのゲームでは、特定のキャラクターとタッグを組むことで「モースト・デンジャラスコンビ」などのチーム名が付けられます。

『キン肉マン マッスルグランプリ』シリーズでは、打撃に特化したキャラクターとしてデザインされ、「サバ折り」や「ネコだまし」など多くの相撲技を駆使して戦います。

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