カレリア (小惑星)

カレリア（1391 Carelia）は、小惑星帯の中央部に位置する岩石質の小惑星です。この小惑星は、1936年2月16日にフィンランド南西部のトゥルクにあるイソ・ヘイッキラ天文台で、フィンランド人天文学者ユルィヨ・バイサラによって発見されました。カレリアはS型小惑星に分類され、その自転周期は約5.9時間、直径は約11kmと測定されています。

軌道と分類

カレリアの軌道要素を分析した結果、どの小惑星族にも属さないことが判明しました。この小惑星は、太陽から2.1～3.0天文単位の距離を、約1485日（約4年1ヶ月）かけて公転しています。軌道離心率は0.16で、黄道に対する軌道傾斜角は8°です。カレリアは、発見場所であるトゥルクよりも2日前に、ドイツ南西部のケーニッヒシュトゥール天文台で初めて観測されました。これにより、観測期間が延長されました。

命名

カレリアは、フィンランド湾とロシアの白海の間にあるヨーロッパ北東部の地域名「カレリア」に因んで命名されました。この名前は、1955年にポール・ハーゲットの著書『The Names of the Minor Planets』で言及されました。1939年から1940年にかけてソビエト連邦とフィンランドの間で起こった冬戦争の結果、この地域は現在ロシアに属しています。ユルィヨ・バイサラが発見した多くの天体には、カレリアでの戦争に関連する名前が付けられています。

物理的性質

カレリアは、デヴィッド・トーレンによる分類では、小惑星帯の内側で最も一般的な岩石質のS型小惑星に分類されます。また、スローン・デジタル・スカイサーベイによる分類でもS型小惑星に分類されています。

自転と極

2016年、ローウェル測光データベースのモデル化された測光データを用いたカレリアの光度曲線が公開されました。この分析により、カレリアの自転周期は5.87822 ± 0.00001時間であることが判明しました。また、黄道座標（λ、β）で、（21.0°、-79.0°）と（208.0°、-43.0°）の2つのスピン軸を持つことが明らかになりました。

直径とアルベド

アメリカ航空宇宙局（NASA）の広視野赤外線探査機（WISE）とその後のNEOWISEによる観測により、カレリアの直径はそれぞれ11.089kmと11.570kmと測定されました。また、表面のアルベド（反射率）は、それぞれ0.1972と0.214と測定されました。Collaborative Asteroid Lightcurve Link（小惑星光度曲線共同研究）は、カレリアの絶対等級を12.07とし、岩石質の小惑星の標準的なアルベドである0.20を使用して、直径を11.46kmと計算しています。

出典

Lightcurve Database Query (LCDB), at www.minorplanet.info
Dictionary of Minor Planet Names, Google books
Asteroids and comets rotation curves, CdR – Geneva Observatory, Raoul Behrend
Discovery Circumstances: Numbered Minor Planets (1)-(5000) – Minor Planet Center
カレリア - JPL Small-Body Database
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