カンヌ・マンドリュー宇宙センター

カンヌ・マンドリュー宇宙センターは、フランス南部のカンヌとマンドリュー＝ラ＝ナプールの二つの街にまたがる広大な敷地に位置する宇宙機製造の中心地です。その歴史は1929年に航空機製造会社として始まったことに遡ります。第二次世界大戦後、宇宙開発の進展とともに宇宙機関連の業務が増加し、現在では人工衛星の製造が主要な活動となっています。

このセンターは、長年にわたり変遷を遂げてきました。かつてはアエロスパシアルの人工衛星部門として知られていましたが、1998年にアルカテルスペースとなり、その後2005年にはアルカテル・アレーニア・スペースへと名称が変更されました。そして2007年4月10日以降は、タレス・アレーニア・スペースの一部となり、同社の本部機能も担っています。

カンヌ・マンドリュー宇宙センターは、数多くの重要な宇宙プロジェクトに携わってきました。主な製造物としては、以下のようなものがあります。

主な製造物

主契約業者として:
メテオサット: 第一世代および第二世代の気象衛星シリーズ。
通信衛星シリーズのバス機器: 通信衛星の基盤となる機器。
Globalstar's second-generation satellites: グローバルスターの第二世代衛星シリーズ。
O3b satellite constellation: O3b衛星コンステレーション。
赤外線宇宙天文台: 赤外線観測を行う宇宙天文台。
ホイヘンス・プローブ: 土星の衛星タイタン探査機。
PROTEUSシリーズ: 以下の衛星を含むシリーズ。
COROT (太陽系外惑星探査衛星)
ジェイソン1、ジェイソン2 (海洋高度観測衛星)
CALIPSO (雲エアロゾル観測衛星)
プランク (宇宙マイクロ波背景放射観測衛星)
ハーシェル宇宙望遠鏡 (赤外線宇宙望遠鏡)

下請けとして:
フランスの軍事偵察衛星Helios-1とHelios-2のカメラ機器
IASI - Metop搭載の干渉計: メトープ気象衛星に搭載された干渉計。
* ENVISATミッションに使用されるMERISカメラ: 環境観測衛星エンビサットに搭載されたカメラ。

これらの実績が示すように、カンヌ・マンドリュー宇宙センターは、気象観測、通信、科学探査、地球観測など、多岐にわたる分野で宇宙開発に貢献しています。その高い技術力と豊富な経験は、今後の宇宙開発においても重要な役割を果たすことが期待されています。

詳細は、タレス・アレーニア・スペースの公式サイトで確認できます。

Official Thales Alenia Space Website

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