キリバス航空

キリバス航空：キリバスの翼

キリバス航空は、太平洋の島国キリバス共和国の国営航空会社です。同国タラワ環礁にあるボンリキ国際空港をハブ空港とし、国内各地やフィジーへの国際線を運航しています。

キリバス航空の設立と歴史

キリバスでは、1977年から国営のツンガル航空が国内線や一部国際線を運航していました。しかし、1994年に経営破綻したため、その代替として1995年4月1日、キリバス航空が設立されました。キリバス航空は、ツンガル航空の路線を多く引き継いでいます。

設立当初から、キリバス航空は地理的な制約や経済的な課題に直面してきました。ツンガル航空が運航していたライン諸島キリスィマスィ島への路線は、機材の都合により、キリバス航空では長らく運航されていませんでした。2005年から2008年にかけては、エア・パシフィック航空とのチャーター便により、キリスィマスィ島への週1便の運航が実現したものの、カシディー国際空港の滑走路状態の悪化により、路線は休止されました。

国際線の運航に関しては、2004年3月に一度停止したものの、2009年11月にナウル航空の機材をウェットリースすることで再開しました。このウェットリース契約により、キリスィマスィ島への週1便も運航されています。2018年にはエンブラエルE190-E2型機の導入契約が締結されましたが、ETOPS運航資格などの問題により、他社がリースチャーター運用しています。

保有機材

キリバス航空は、設立以来、様々な機材を運用してきました。初期にはブリテン・ノーマン アイランダーBN2A、CASA C-212-200、Y12-IIなどを用いていましたが、現在ではナウル航空からのウェットリース機材が中心となっています。過去にはATR 72も導入されましたが、コスト高を理由に短期間で運用を中止しました。

現在、キリスィマスィ島への運航用として導入予定だったエンブラエルE190-E2型機は、他社がリースチャーター運用中であり、キリバス航空が直接保有・運航しているわけではありません。また、ナウル航空のボーイング737-700をウェットリースし、国際線とキリスィマスィ島路線の一部に運用しています。

就航都市

キリバス航空は、ボンリキ国際空港を拠点に、キリバス国内の多くの島々を結ぶ路線を運航しています。国際線としては、フィジーのナンディ国際空港への路線があります。

国内線：タラワ環礁、アベイアン環礁、アベママ環礁、アラヌカ環礁、アロラエ島、ベルー島、ブタリタリ環礁、クリア島、マイアナ環礁、マラケイ環礁、マキン島、ニクナウ環礁、ノノウチ環礁、オノトア環礁、タビテウエア環礁（北島、南島）、タマナ島など。

国際線：フィジー（ナンディ）

キリバス航空の課題と展望

キリバス航空は、地理的な分散、限られた経済規模、そして機材調達や維持管理における困難など、多くの課題に直面しています。しかし、キリバスの交通インフラにおいて重要な役割を担っており、今後も島々の繋がりを維持するため、持続的な運航を目指していくことが求められます。今後の機材更新や路線展開、国際的な協調が、キリバス航空の未来を左右する重要な要素となるでしょう。

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