グローバル・レスリング連盟

グローバル・レスリング連盟(GPWA)とは



グローバル・レスリング連盟(Global Professional Wrestling Alliance、略称GPWA)は、日本のプロレス団体を統括するコミッションの設立を目指して2006年に設立された団体です。プロレス界の長年の課題であった団体間の連携不足を解消し、業界全体の発展を目的としていました。

設立の背景



かつては日本プロレス協会が存在しましたが、1970年代に全日本プロレスと新日本プロレスに分裂して以降、両団体間の交流はほとんどありませんでした。2000年代に入ると、プロレス人気が低迷する一方で団体が乱立し、興行が同一地域や日時に重なる事態が頻発しました。こうした状況を打開するため、プロレス界全体をまとめる組織の必要性が高まりました。

2006年8月、プロレスリングZERO1-MAXの中村祥之社長が、プロレスリング・ノアの仲田龍取締役渉外部長に相談を持ちかけ、両者の間で統一機構設立の機運が一気に高まりました。中村社長は「不要な争いを排除し、協力できる部分は協力したい」と述べ、各団体との交渉を進めました。

連盟の発足と活動



2006年9月12日、グローバル・レスリング連盟(GPWA)が正式に発足しました。会長にはプロレスリング・ノアの三沢光晴社長が就任し、事務局長は中村祥之氏が務めました。GPWAは、各加盟団体の選手が理事を交代で務め、活動資金は独自の興行収益で賄うという形で運営されました。設立当初は、ファースト・オン・ステージの事務所が本部として機能しました。

GPWAは、プロレス界の統一コミッションとしての活動を将来的な目標としており、業界の長年の悲願であった統一機構を担う存在として期待されました。元プロレスラーで衆議院議員の馳浩氏も、GPWAの設立を歓迎し、支援を表明しました。

GPWAは、2006年11月14日に後楽園ホールで第1回興行を開催し、日本テレビがCSチャンネルで生中継、地上波でも深夜放送を行いました。この興行では、各団体の提供試合や若手選手を中心としたカードが組まれ、次世代レスラー育成を目的とする意図がありました。2007年5月には、ディファ有明で「ディファフェスタ」を開催し、第3回ディファカップも実施されました。

連盟の形骸化と現状



しかし、その後GPWAは連盟としての活動を一切発表・開催していません。各団体がGPWAの加盟・非加盟に囚われず交流を進めたことや、連盟を主導した中村氏がZERO1の経営再建に注力せざるを得なくなったことなどが、活動停滞の要因として挙げられます。

2009年3月には、新日本プロレス、全日本プロレスプロレスリング・ノアの3団体が共通ライセンス構想について合意し、三沢光晴選手の事故死も契機となり、GPWAとは別の統一機構の設立を目指す動きが加速しました。

現在、GPWAは事実上有名無実化しており、加盟団体の一つであったKAIENTAI DOJOのTAKAみちのく選手も、自身のブログで「現在休止中」と発言しています。

事業計画



GPWAは、設立当初、以下の事業計画を掲げていました。

プロレス団体の興行日程の調整(興行の重複を避ける)
プロレスラーとしてのライセンス発行
ルールの統一
選手の引退後の活動支援
新人選手の合同入団テスト
共同プロレス道場の設立
プロレス興行の共同開催

役員



会長:三沢光晴プロレスリング・ノア代表取締役社長)
事務局長:中村祥之(ファースト・オン・ステージ代表取締役社長)

参加を表明した団体と個人



日本
プロレスリング・ノア(田上明社長)
プロレスリングZERO1-MAX(大谷晋二郎選手代表)
DDTプロレスリング(高木三四郎社長)
KAIENTAI DOJO(TAKAみちのく社長)
プロレスリングElDorado(川畑憲昭社長)
ビッグマウス・ラウド(村上和成社長)
I.W.A.JAPAN(浅野起州社長)
健介オフィス(北斗晶社長)
越中詩郎(Office K2)
高山善廣(高山堂)
宮本和志(和志組)
鈴木みのるパンクラスMISSION)
冨宅飛駈(パンクラスMISSION)
澤宗紀(格闘探偵団バトラーツ)
吉川祐太(格闘探偵団バトラーツ)
NOSAWA論外東京愚連隊
MAZADA東京愚連隊
安田忠夫(フリー)
本間朋晃(フリー)
マグニチュード岸和田(フリー)
菊タロー(フリー)

アメリカ
ROH(Cary Silkin)
WLW(Harley Race)
World-1(Steve Corino)

オーストリア
EWA(Chris Raaber)

テーマ曲



Stand Up!~Grooved Power We Are~(NK Style & Co.)

関連項目



日本プロレスリング連盟

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。