ケアンズ

ケアンズについて

ケアンズは、オーストラリア北東部、ヨーク岬半島の付け根付近に位置する港湾都市です。珊瑚海に面し、背後にはグレートディヴァイディング山脈がそびえています。ファーノースクイーンズランド地方の中心都市であり、約16万人の人々が暮らしています。近年、都市圏は急速に拡大しています。

歴史

ケアンズの地には、イギリス人が入植する以前からアボリジニのWalubarra Yidinji族が居住していました。1770年、ジェームズ・クックがこの地を調査し、現在のケアンズがある湾をトリニティ湾と名付けました。1876年、内陸部で発見された金を輸送する港として、ケアンズは急速に発展しました。当初はマングローブの生い茂る湿地帯でしたが、開拓が進み、サトウキビやトウモロコシなどの農業も盛んになりました。その後、金の積み出し港はポートダグラスに移動しましたが、農業の成功と1906年の港湾整備により、ケアンズは都市として自立しました。都市の名前は、当時のクイーンズランド州知事ウィリアム・ケアンズに由来します。

第二次世界大戦中、ケアンズは連合国の戦略拠点となり、空軍基地や飛行艇基地が設置されました。珊瑚海海戦では出撃拠点の一つとなりました。戦後は、観光業が主要な産業となり、特に1984年のケアンズ国際空港開港以降、オーストラリアへの玄関口として発展を続けています。

気候

ケアンズは熱帯モンスーン気候に属しています。11月から5月は雨季、6月から10月は乾季ですが、乾季でもにわか雨が多いのが特徴です。オーストラリアで最も湿度が高い都市としても知られています。雨季にはサイクロンに見舞われることもあります。最寒月でも、海から上がると少し肌寒く感じる程度で、雨が少ないためマリンスポーツに適しています。

観光

ケアンズは、グレートバリアリーフとクイーンズランドの湿潤熱帯地域という二つの世界遺産を有しています。これらの自然豊かな環境を活かした観光が盛んです。

主な観光地は以下の通りです。

グレートバリアリーフ: 世界最大のサンゴ礁であり、ダイビングやシュノーケリングなどのマリンスポーツが楽しめます。
グリーン島: グレートバリアリーフに浮かぶ美しい島で、リゾート施設も充実しています。
ケアンズトロピカルズー＆ナイトズー: 熱帯の動物たちを観察できる動物園です。
ハートリースクロコダイルアドベンチャーズ: ワニの生態を学べるテーマパークです。
パロネラ・パーク: 熱帯雨林の中に作られた歴史的な建造物がある公園です。
キュランダ: ケアンズ近郊にある熱帯雨林に囲まれた町で、キュランダ高原列車やスカイレールなどの観光アトラクションがあります。
キュランダコアラガーデンズ: コアラをはじめとするオーストラリアの動物を間近に見ることができます。
ケアンズ・エスプラネード: 港付近にある人工ラグーンで、トップレスが許可されていることで有名です。

交通

ケアンズには、以下の交通機関があります。

ケアンズ国際空港: オーストラリアの主要な国際空港の一つです。
ブルース・ハイウェイ: オーストラリアの主要な幹線道路です。
クイーンズランド鉄道ケアンズ駅: ノース・コースト線の終着駅であり、観光列車や長距離列車が発着します。

教育

ケアンズには、多くの公立および私立の小中学校があります。高等教育機関としては、TAFE（職業訓練校）とジェームズクック大学のケアンズキャンパスがあります。また、マヌンダには航空学校の基地があります。

スポーツ

ケアンズには、男子プロバスケットボールチームのケアンズ・タイパンズがあります。

姉妹都市

ケアンズは、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

徳島県美波町（日本）
ラエ（パプアニューギニア）
シドニー（カナダ）
スコッツデール（アメリカ合衆国）
リガ（ラトビア）
湛江市（中華人民共和国）
栃木県小山市（日本）

外部リンク

City of Cairns（英語）
Cairns & Region Convention Bureau（英語）
ケアンズ観光局 (日本語）
クイーンズランド州観光局 (日本語）

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