コロンバス (ネブラスカ州)

コロンバス (ネブラスカ州)

コロンバスは、アメリカ合衆国ネブラスカ州に位置する都市であり、プラット郡の郡庁所在地です。人口は約2万4千人（2020年）で、オマハの西135km、州都リンカーンの北西120kmに位置しています。プラット川に面し、プラット郡1郡のみで都市圏を形成しています。

歴史

先史時代

18世紀、ループ川がプラット川に合流するこの地には、ポーニー族、オト族、ポンカ族、オマハ族などのネイティブ・アメリカンが居住していました。ポーニー族はロウアー・ループ文化を築いた部族を祖先に持つと考えられています。

1720年、スペイン隊がこの地に遠征し、フランスと同盟関係にあったポーニー族とオト族によって攻撃を受けました。

19世紀に入ると、プラット川沿いの道が西部探索の主要ルートとなり、ループ川が障害となりました。モルモン教徒の第1陣もループ川を遡って渡河しました。

創設と初期

1856年、オハイオ州コロンバス出身者によってコロンバスの町が創設されました。そのすぐ西には、ジェームズ・C・ミッチェル率いる会社がポーニーという町を創設しましたが、後にコロンバスと統合されました。

当初、この地はポーニー族のものでしたが、1857年にポーニー族が土地を放棄する条約に調印しました。

1858年、コロンバスは町制を施行し、プラット郡の郡庁が置かれました。

鉄道の開通と成長

1863年にユニオン・パシフィック鉄道の建設が始まると、コロンバスの町は大きく成長しました。ホームステッド法の制定も手伝い、入植者が増加しました。

1866年、ユニオン・パシフィック鉄道がコロンバスまで開通しました。

実業家ジョージ・フランシス・トレインはコロンバスを「街を連ねたハイウェイ」の1つと位置付け、土地を購入し、ホテルを移設しました。トレインはコロンバスを「連邦の新しい中心、そしておそらく未来の合衆国の首都」と宣伝しました。

1870年代には、農業と鉄道交通の発展により、コロンバスは周辺地域の通商の中心地となりました。1875年のブラックヒルズのゴールドラッシュでは、コロンバスは金鉱へ向かう人々の拠点として発展しました。

1879年、鉄道会社の争いの舞台となり、バーリントン・アンド・ミズーリ川鉄道とユニオン・パシフィック鉄道が競合しました。最終的に、ユニオン・パシフィック鉄道はコロンバスまで路線を変更しました。

自動車の時代

20世紀初頭、メリディアン・ハイウェイとリンカーン・ハイウェイの2つの大陸横断道路がコロンバスで交わるようになり、商業が発展しました。ホテルが増築・新築され、街灯が設置され、街路が舗装されました。

世界恐慌の影響で、1930年代にはプラット郡の農村部は壊滅的な打撃を受けましたが、コロンバスは連邦や州の出資を積極的に求めました。1931年にはメリディアン陸橋が完成し、プラット川の橋が架け替えられ、ループ川に新しい橋が架けられました。

水力発電

世界恐慌後の公共事業として、ループ・プロジェクトが実施されました。ループ川に分水堰を設け、運河を建設し、灌漑や発電に利用するというもので、2ヶ所に水力発電所が設けられました。

1939年、消費者公共電力区が創設され、ループ・プロジェクトなどから電力を購入し、消費者や公共事業者に売却しました。1942年までには、州内の私有電力会社をすべて購入し、ネブラスカは全米で唯一、公共の電力だけで賄われる州となりました。

第二次世界大戦とその後

第二次世界大戦中、軍需工場の設置が求められましたが、終戦が近づき工場が不要になったため、ループ・プロジェクトに売却され、工業用地へと転用されました。

地理

コロンバスは北緯41度25分58秒 西経97度21分31秒に位置しています。市域はループ川がプラット川に合流する地点のすぐ上流、ループ川北岸に広がっています。

気候

コロンバスの気候は蒸し暑い夏と乾燥して寒さの厳しい冬に特徴付けられます。年間降水量は665mm程度で、冬季には降雪も見られます。ケッペンの気候区分では、亜寒帯湿潤気候（Dfa）に属します。

都市概観

コロンバスの街路は整然と区画されており、東西方向の通りはストリート、南北方向の通りはアベニューと呼ばれています。市中心部の商業地区はコロンバス商業歴史地区として国家歴史登録財に登録されています。

政治

コロンバスはシティー・マネージャー制を採っており、市議会は8人の議員から成っています。市長は全市からの投票で選出されます。

経済

コロンバスの地域経済は農業と製造業によって支えられています。ベーレン・マニュファクチャリングの本社や、ベクトン・ディッキンソン、カマコ・アンビアンなどの工場が置かれています。

交通

コロンバスに近い商業空港はオマハのエプリー・エアフィールドやリンカーンのリンカーン空港です。コロンバス市営空港はゼネラル・アビエーションが主となっています。

国道30号線と国道81号線が交わり、エクスプレス・アローのバスが停車します。

教育

セントラル・コミュニティ・カレッジがキャンパスを置いています。K-12課程はコロンバス公立学区およびレイクビュー・コミュニティ学区の管轄下にあります。

文化と名所

ポーニー公園には、アンドリュー・ジャクソン・ヒギンズ国立記念公園が設けられています。グラーズ・タバーンはミズーリ川以西で最古の酒場であり、国家歴史登録財に登録されています。

参考文献

Curry, Margaret. History of Platte County. Culver City, California: Murry & Gee. 1950年.
Evans, Marion Reeder. "80 Years of Progress". Columbus 1856-1936. The Art Printery. 1936年.
Firth, Robert E.　Public Power in Nebraska. Lincoln, Nebraska: University of Nebraska Press. 1962年.
Kooiman, Barbara M. and Elizabeth A. Butterfield. National Register of Historic Places Registration Form: Columbus Commercial Historic District. Nebraska State Historical Society. 1996年7月31日. 2017年4月28日閲覧.
Olson, Ralph Eugene. Water Power Development on the Lower Loup River: A Study in Economic Geography. Master's thesis, Department of Geography, University of Nebraska at Lincoln. 1937年6月.
Mattes, Merrill J. The Great Platte River Road. Nebraska State Historical Society. 1969年. ASIN B002HN288U.

外部リンク

City of Columbus - 市の公式サイト
Columbus Nebraska Area Chamber of Commerce
Columbus/Platte County Convention and Visitors Bureau
Columbus Telegram - 地元新聞社公式サイト
* Columbus, Nebraska - City-Data.com

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