コンサートはチューリップ

『コンサートはチューリップ』

概要

『コンサートはチューリップ』は、1985年12月21日にリリースされたチューリップのライブアルバムです。この作品のサブタイトルは「DON'T MISS THE BIGGEST FUN YOU CAN HAVE WITH THE TULIP」となっており、ファンに向けたメッセージが込められています。

内容

このアルバムは、チューリップのメンバーチェンジにより第3期に突入した直後の「I Like Party」ツアーの模様を、大部分が収録されています。特に、1985年10月29日と30日に渋谷公会堂で行われたパフォーマンスが中心であり、このために安部俊幸や姫野達也が参加していない唯一のライブアルバムとなっています。

ツアーの特徴

ツアーは、宇宙路線とは全く異なるポップ・ロックのスタイルを前面に押し出していました。主に財津和夫がハンドマイクを持ちながらボーカルを務め、観客を巻き込むエネルギッシュな演奏が展開されました。また、第2期の楽曲だけでなく、同時期にリリースされた『I Like Party』の楽曲や第1期の曲も新たなアレンジで披露されています。特に、ツアーの初めに行われた最後のラジオ番組内で財津が口にした「チューリップはコンサート、コンサートはチューリップ」というフレーズが、ツアータイトルの由来と推測されています。

ジャケットの誤植

アルバム発売時にはいくつかの誤植が見られました。サブタイトルの「YOU CAN HAVE」が「YOU CAN HOW」となっており、サポートメンバーの鈴川真樹の名前も「MATSAKI SUZUKAWA」と誤記されています。これに対し、正誤表の添付や修正用テープの封入などの対応が行われました。ただし、これらの問題が影響したためか、2021年現在でもこのアルバムは一部曲を除いてCD化されていません。

収録曲の紹介

SIDE 1

1. I Like Party - 作詞／作曲：財津和夫
この曲は同年に発売されたアルバムと同名ですが、ライブ盤専用の楽曲です。
2. アイ・アイ・アイ - 作詞／作曲：財津和夫
3. 恋は素顔で - 作詞／作曲：財津和夫
4. Volume・10 - 作詞／作曲：宮城伸一郎

SIDE 2

5. エジプトの風 - 作詞／作曲：宮城伸一郎
6. 虹とスニーカーの頃 - 作詞／作曲：財津和夫
7. ぼくの愛した犬 どんパ - 作詞／作曲：財津和夫
8. 青春の影 - 作詞／作曲：財津和夫

SIDE 3

9. いま確かなこと - 作詞／作曲：宮城伸一郎
10. ハーバー・ヴュー・ホテル - 作詞／作曲：財津和夫
11. 涙のパーティー - 作詞／作曲：財津和夫
12. 想い出をかくしても - 作詞／作曲：財津和夫
13. まるで愛のように - 作詞／作曲：財津和夫

SIDE 4

14. 愛の迷路 - 作詞／作曲：財津和夫
15. Shooting Star - 作詞／作曲：財津和夫
16. 魔法の黄色い靴 - 作詞／作曲：財津和夫
17. 夢中さ君に - 作詞／作曲：財津和夫
18. I Like Party - これもアルバムの最初に演奏された曲ですが、別バージョンとして収録されています。

クレジット

アルバムにはチューリップのメンバーやサポートミュージシャンがクレジットされています。財津和夫（ボーカル、キーボード）、宮城伸一郎（ベース、ボーカル）らが演奏に参加し、一部はプロデュースやエンジニアリングにも関与しています。ライブ音源は渋谷公会堂での録音であり、後にスタジオで再ミックスされています。

結論

『コンサートはチューリップ』は、ライブパフォーマンスを通じてファンに与えた楽しさを反映したアルバムです。メンバーチェンジという転機を経たチューリップが新たなスタイルで音楽を展開する姿を捉えている作品であり、ファンにとっても意義深い作品となっています。

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