コンピュータオリンピアード

コンピュータオリンピアード：AI がゲームで競い合う世界

コンピュータオリンピアードは、様々なゲームにおいて、コンピュータプログラム同士がその能力を競い合う競技会です。1989年にロンドンで第1回大会が開催されて以来、世界各地で実施されています。参加するプログラムは、チェスや囲碁といった伝統的なボードゲームから、コントラクトブリッジのようなカードゲーム、さらにはオリジナルのゲームまで、幅広い分野でその腕を競います。

歴史

コンピュータオリンピアードは、チェスプレイヤーのデービッド・レビーによって1980年代に創設されました。第1回大会は1989年にロンドンのパークレーンホテルで開催され、その後1992年まで毎年開催されました。一時中断期間を経て、2000年にマインドスポーツオリンピアードの一環として復活。近年では、国際コンピュータゲーム協会 (ICGA) が年1回大会を主催しています。2010年には、日本の金沢市で大会が開催され、囲碁棋士の藤沢里菜初段が優勝した囲碁ソフトと公開対局を行うなど、大きな盛り上がりを見せました。

実施競技

コンピュータオリンピアードでは、多種多様なゲームが実施されます。以下に代表的なゲームを挙げます。

アバロン
アマゾン
アリマア
マンカラ（アワリ）
バックギャモン
コントラクトブリッジ
チェッカー
チェス
シャンチー（象棋）
バンキ（半棋）
中将棋
Clobber
コネクト6（六子棋）
四目並べ（コネクト4）
ドミノ
Dots and boxes
Draughts
EinStein würfelt nicht
ジン・ラミー
GIPF
囲碁（19路盤、13路盤、9路盤）
五目並べ
Havannah
ヘックス
Kriegspiel
Light up
ラインズ・オブ・アクション
麻雀
Matrix
5五将棋
ナイン・メンズ・モリス
NoGo
Nonograms
Nurikabe
Octi
オセロ
Phantom Go
ポーカー
ビリヤード（Computational Pool）
Qubic
Quoridor
連珠
スクラブル
将棋
Surakarta

これらのゲームは、AI研究者にとって格好の舞台であり、高度なアルゴリズムや機械学習技術が駆使されています。コンピュータオリンピアードは、単なるゲーム大会にとどまらず、人工知能研究の進展を促進する重要な役割を担っていると言えるでしょう。

残念ながら、参加者不足のため実施されなかったゲームもあります。

TwixT

意義と展望

コンピュータオリンピアードは、AI技術の進歩を測る上で重要な指標となります。各ゲームにおけるAIの強さは、その分野におけるアルゴリズムや学習手法の有効性を示すとともに、人間の思考を模倣するAIの開発における課題を浮き彫りにします。今後、コンピュータオリンピアードは、AI技術のさらなる発展を促し、社会の様々な分野への応用を加速させる原動力となることが期待されます。

関連項目

マインドスポーツオリンピアード

外部リンク

公式ウェブサイト
* ICGA

もう一度検索