ゴロク・チベット族自治州

ゴロク・チベット族自治州

ゴロク・チベット族自治州は中華人民共和国青海省の東南部にある、チベット民族による自治州です。チベット語では「ゴロク・プーリー・ランキョン・クル」と呼ばれ、中国語の「果洛」はその音訳です。伝統的なチベット地理区分では、アムド地方の南部に位置しており、豊かな自然環境と文化を有しています。自治州の中心は瑪沁県です。

地理的特徴

この自治州は北側から東側にかけて、青海省の他の自治州や甘粛省と隣接しています。特に海西モンゴル族チベット族自治州、海南チベット族自治州、黄南チベット族自治州、甘南チベット族自治州と接しており、東南側には四川省のアバ・チベット族チャン族自治州、南側にはカンゼ・チベット族自治州、西側には玉樹チベット族自治州があります。

ゴロクはチベット高原の一部で、南にバヤンカラ山脈、北にアムネマチン峰が位置し、自然豊かな環境を提供しています。さらに、州の東部には大渡河の源である年保玉則（ゴロク山）があり、黄河も州内を流れています。また、鄂陵湖や扎陵湖、ドゲツァオナ湖といった大きな湖も点在しており、草原が広がる地域では牧畜業が盛んです。全体の面積は74,246平方キロメートル、常住人口は21.56万人となっています。

民族と行政区画

ゴロク・チベット族自治州は6つの県から構成されており、その中心となる州人民政府は瑪沁県にあります。具体的な行政区画は以下のとおりです：

• - 瑪沁県（マチェン・ゾン）
• - 瑪多県（マトェ・ゾン）
• - 甘徳県（ガンデ・ゾン）
• - 久治県（チクティル・ゾン）
• - 達日県（タルラク・ゾン）
• - 班瑪県（ペマ・ゾン）

歴史的背景

ゴロク・チベット族自治区は1953年に設立され、その後1955年に自治州に昇格しました。この期間に甘徳県、久治県、班瑪県といった多数の県が次々と発足しました。1957年にはさらに瑪沁県が設立されて州の行政が整備されました。交通インフラも整い、高速道路や国道が通過しています。

交通と観光

自治州内には、西麗高速道路や徳馬高速道路、G214国道といった主要な交通路が整備されています。観光面では、ラプギャ・ゴンパというチベット仏教の寺院や、アムネマチン山が訪れる人々の人気を集めています。特に黄河の源流地域であるザリン湖、オリン湖、ドゲツァオナ湖は自然の美しさから観光名所となっています。

まとめ

ゴロク・チベット族自治州は、その美しい自然環境と独自の文化的背景を持つ地域です。広大な草原と山々に囲まれたこの地は、チベット民族の伝統を守りながら、さまざまな魅力を提供しています。歴史や文化に興味のある方、自然を楽しみたい方にとって、訪れる価値のある地域と言えるでしょう。

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