サウジアラビア海軍

サウジアラビア海軍の概要

サウジアラビア海軍（Royal Saudi Naval Forces, RSNF）は、サウジアラビア王国の国防を担う重要な軍事組織です。リヤドに本部を置き、紅海に展開する西方艦隊とペルシア湾に展開する東方艦隊を擁しています。ジッダとジュバイルをそれぞれ拠点とし、ダンマームやヤンブーにも海軍施設が設けられています。

歴史

1960年に創設されたサウジアラビア海軍は、1970年代にイランとの対立を背景にアメリカの支援を受け、大規模な軍拡を実施しました。その後もフランスの支援（サワリ計画）を受け、艦艇の購入や軍備の近代化を進めています。1980年代から1990年代にかけてはイギリスやフランスから多くの艦艇を導入し、アメリカのSAIC社の協力も得て、現在の軍備体制を確立しました。

軍備

サウジアラビア海軍は、海外からの輸入艦艇を主体として構成されています。フランスからはフリゲート、アメリカからはコルベットや哨戒艇、イギリスからは機雷掃討艇を導入しています。以下に主要な艦艇の種類と艦名を列挙します。

フリゲート

アル・マディーナ級フリゲート（4隻）
アル・マディーナ
フフーフ
アブハー
ターイフ
アル・リヤド級フリゲート（3隻）
アル・リヤド
メッカ
アル・ダンマン

コルベット

バドル級コルベット（4隻）
バドル
アル・ヤルムーク
ヒッティーン
タブーク

哨戒艇

アル・スィッディーク級哨戒艇（9隻）
アル・スィッディーク
アル・ファルーク
アブドゥルアズィーズ
ファイサル
ハーリド
アムル
ターリク
ウクバール
アブー・ウバイダ
その他、Mk5特殊任務艇の導入も検討されています。

掃海艇

サンダウン級機雷掃討艇（3隻）
アル・ジャウフ
シャクラー
アル・カルジ

補給艦

ボライダ級補給艦
ボライダ
ユンボウ

王室ヨット

プリンス・アブドゥルアズィーズ
アル・ヤママ（元々イラク向けに建造、後にサウジアラビア海軍に移籍）


この他、多数の航空機も保有しています。

海軍航空部隊

サウジアラビア海軍は、独自の航空部隊も有しており、海上の哨戒や輸送任務に利用されています。

将来の展望

サウジアラビア海軍は、更なる戦力強化のため、約25億ユーロでドイツ製潜水艦の導入を検討しています。また、アメリカの対外有償軍事援助の一環として、Mk 41垂直発射システムの導入契約をロッキード・マーティン社と締結しました。これにより、海軍の対空防衛能力や攻撃能力の向上が期待されています。

主要基地

ジッダ：紅海に展開する艦隊の本拠地。フリゲート、ミサイル艇、機雷掃海艇などが配備されています。
ジュバイル：ペルシア湾に展開する艦隊の本拠地。コルベット、ミサイル艇、掃海艇などが配備されています。
ダンマーム：ペルシア湾を母港とし、サウジアラビア王室のヨットが配備されています。

階級制度

サウジアラビア海軍の階級制度は以下の通りです。

兵士 (جندي)
上等兵 (جندي أول)
伍長 (عريف)
三等軍曹 (وكيلرقيب)
二等軍曹 (رقيب)
一等軍曹 (رقيبأول)
曹長 (رئيسرقباء)
少尉 (ملازم)
中尉 (ملازم أول)
大尉 (نقيب)
少佐 (رائد)
中佐 (مقدم)
大佐 (عقيد)
上級大佐 (عميد)
少将 (لواء)
中将 (فريق)
大将 (فريق أول)

まとめ

サウジアラビア海軍は、中東地域における重要な海軍力として、その近代化と能力向上を継続的に進めています。外国からの技術導入や装備更新を通じて、海域の安全保障に貢献しています。

外部リンク

RSNF official website
GlobalSecurity.org RSNF web page

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