サバンナ (軽巡洋艦)

USSサバンナ (CL-42) : 第二次世界大戦で活躍した軽巡洋艦

USSサバンナ (CL-42) は、アメリカ海軍のブルックリン級軽巡洋艦の一隻で、ジョージア州サバンナにちなんで命名されました。第二次世界大戦中、大西洋と地中海で作戦に参加し、数々の重要な任務を遂行しました。

概要

「サバンナ」は、中立パトロールや戦時哨戒を行った後、トーチ作戦（北アフリカ侵攻支援）、ハスキー作戦（シチリア島上陸支援）、アヴァランチ作戦（サレルノ上陸支援）に参加しました。1943年9月11日には、サレルノ沖でドイツ空軍の無線誘導爆弾フリッツXによる攻撃を受け大破しましたが、修理と近代化改修を経て戦線に復帰しました。戦後は、ヤルタ会談に出席するルーズベルト大統領の輸送任務や復員兵輸送に従事し、1960年に解体されました。

艦歴

「サバンナ」は1934年5月31日に起工され、1938年3月10日に就役しました。戦間期には、キューバやハイチへの巡航、ヨーロッパへの派遣、ハワイ周辺海域での任務などに従事しました。

第二次世界大戦

1941年12月7日の真珠湾攻撃時、「サバンナ」はニューヨーク港にいました。その後、大西洋での哨戒任務や、ヴィシー政権下のフランス艦艇の監視を行いました。

北アフリカ

トーチ作戦では、西部海軍機動部隊の一部として、モロッコへの上陸作戦を支援しました。「サバンナ」は、敵の砲台を沈黙させたり、偵察機で敵戦車隊を爆撃するなど、陸軍部隊の上陸を援護しました。

南大西洋

南大西洋では、ドイツの封鎖突破船の捜索任務に従事しました。1943年3月11日には、封鎖突破船「カリン」を捜索し、拿捕しようとしましたが、「カリン」の乗員が仕掛けた時限爆弾が爆発し、多数の死傷者が出ました。

シチリア

ハスキー作戦では、ジェーラ近郊への上陸作戦を支援しました。「サバンナ」は、レンジャー大隊への砲撃支援や、敵戦車隊の撃破、敵歩兵の攻撃の撃退など、重要な役割を果たしました。

サレルノ

アヴァランチ作戦では、サレルノ湾への上陸作戦を支援しました。「サバンナ」は、ドイツ軍の沿岸防衛施設への砲撃や、列車砲の沈黙、敵戦車の退却など、地上部隊にとって貴重な支援を行いました。しかし、1943年9月11日、ドイツ軍機の投下したフリッツXによって大破し、多数の乗員が死傷しました。

応急修理後、フィラデルフィア海軍造船所での本格的な修理と近代化改修を受け、5インチ連装砲への換装やレーダーの更新などが行われました。

戦後の活動

修理後、「サバンナ」はヤルタ会談に出席するルーズベルト大統領を運ぶ任務部隊に参加しました。その後は、練習艦任務やマジック・カーペット作戦に伴う復員兵輸送に従事し、1946年に予備役となりました。

退役とその後

「サバンナ」は1959年3月1日に海軍艦艇名簿から除籍され、1960年にスクラップとして売却されました。

文学と大衆文化

「サバンナ」は、シチリア島ジェーラへの上陸作戦での活躍や、映画『最前線物語』に登場するなど、文学や大衆文化にも影響を与えています。

記念と賛辞

サバンナには、「サバンナ」の名を冠した5隻の艦船の記念噴水が設置されています。また、サバンナの海洋船舶海事博物館では、「サバンナ」のサレルノ上陸作戦参加70周年を記念する展示や、75周年を記念する展示が行われました。

栄典

「サバンナ」は第二次世界大戦の戦功で3個の従軍星章を受章しました。

戦闘交戦リボン
アメリカ防衛軍務勲章
アメリカ戦役勲章
ヨーロッパ・アフリカ・中東戦役勲章
* 第二次世界大戦戦勝記念章

USSサバンナは、その勇敢な戦歴と数々の功績により、アメリカ海軍の歴史に名を残す艦となりました。

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