サフォーク (重巡洋艦)

HMSサフォーク (55): イギリス海軍の重巡洋艦

HMSサフォークは、イギリス海軍のカウンティ級重巡洋艦であり、ケント級に類別されることもあります。艦名はイングランド東部のサフォーク州に由来します。

艦歴

ポーツマス工廠で建造され、1924年7月30日に起工、1926年2月16日に進水し、1928年2月7日に竣工しました。

竣工から第二次世界大戦まで

1928年12月4日、東京湾で行われた御大礼特別観艦式に、姉妹艦「ケント」「ベリック」と共に参列しました。当時の日本海軍の接伴艦は、「陸奥」「磐手」「比叡」でした。

1929年5月2日には、グロスター公ヘンリー王子を乗せた御召艦として横浜港に到着。第一艦隊（連合艦隊）旗艦「山城」以下、重巡「古鷹」「加古」と駆逐艦4隻が奉迎艦となり、乗組員同士が艦を訪問しました。日本海軍重巡の居住性は、イギリス側に強い印象を与えたと言われています。

その後も1930年4月中旬から5月にかけて横浜、神戸、仁川、大連を、1931年10月には仁川、横浜、宮島を訪問するなど、日本との交流が深くありました。

1934年6月3日には、東郷平八郎元帥の国葬に参列。接伴艦「比叡」と共に半旗を掲げ弔砲を発射しました。1935年4月下旬から5月上旬にかけては、長崎、別府、神戸に寄港しています。

第二次世界大戦

1939年11月23日、補助巡洋艦「ラワルピンディ」がドイツ海軍のシャルンホルスト級戦艦に撃沈された際には、ドイツ艦捜索任務に投入されました。

1940年4月には、フェロー諸島占領作戦に参加し、イギリス海兵隊を輸送。また、ノルウェーのソラ飛行場への艦砲射撃も実施しましたが、戦果は限定的でした。帰路にはドイツ空軍の空襲を受け、500kg爆弾が命中するなど大きな損傷を受け、1941年2月まで修理を要しました。

1941年5月23日、デンマーク海峡でドイツ戦艦「ビスマルク」と重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」を発見。僚艦「ノーフォーク」と合流し追跡を開始しました。5月24日のデンマーク海峡海戦では、「フッド」が轟沈。「プリンス・オブ・ウェールズ」と共同でビスマルク部隊を追跡しましたが、5月25日未明に敵を見失い、最後の戦闘には関与できませんでした。

その後、1942年末まで北極海での輸送船団護衛任務に従事。1943年4月まで改修が行われ、東洋艦隊に転籍しインド洋で活動。1944年10月のニコバル諸島攻撃や、1945年1月のスマトラ島の製油所に対する空襲に参加しました。

HMSサフォークは1948年に解体されました。

関連項目

サフォーク (戦列艦・初代): 70門3等戦列艦
サフォーク (戦闘給糧艦)
サフォーク (戦列艦・2代): 74門3等戦列艦
スルタン: ロイヤル・オーク級戦列艦、後に改名され監獄船
サフォーク (装甲巡洋艦): モンマス級装甲巡洋艦

外部リンク

HMS Suffolk at U-boat.net

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