ショル語

ショル語：シベリアのテュルク語

ショル語は、ロシア連邦ケメロヴォ州に居住するショル人の間で話されている言語です。テュルク諸語の北東語群（シベリア・テュルク語群）に分類され、トゥバ語、アルタイ語、ハカス語と близкородственный関係にあります。話者数は約1万人と推定されています。

言語名と別称

ショル語は、以下の様な別名でも知られています。

Aba
コンドマ・タタール語（Kondoma Tatar）
クズネツ・タタール語（Kuznets Tatar）
ムラス・タタール語（Mras Tatar）
Shortsy
トミ・クズネツク・タタール語（Tom-Kuznets Tatar）

方言

ショル語には、大きく分けてムラス方言とコンドマ方言の2つの方言があります。

ムラス方言: ハカス語との類似性が高い方言です。共和国の標準語は、このムラス方言を基盤に作られています。
コンドマ方言: アルタイ語との類似性が高い方言です。

表記体系

ショル語の正書法は、歴史的に変遷を経てきました。

1927年：キリル文字を採用
1929年：ラテン文字を使用
1938年：再びキリル文字に改定（現行）

文法

ショル語は、アルタイ諸語に共通する特徴を備えています。特に日本語との類似点が多く見られます。

語順: SOV（主語-目的語-動詞）の語順を採用
膠着語: 文法関係を示すために、名詞の格や動詞の活用を表す接尾辞を語幹末に付着させます。
母音調和: 母音調和の現象が見られます。

格

ショル語には7つの格が存在します。

主格（接尾辞なし）
対格（〜を：-ni/-ny）
属格（〜の：-ning/-nyng）
与格（〜へ、〜に：-ga/-ge）
位格（〜で：-da/-de）
奪格（〜から：-dang/-deng）
具格（〜によって：-nang/-neng/nong）

母音

ショル語の母音体系は、8つの短母音音素を基本としています。

長母音を表記するための専用の文字はなく、母音字を二つ重ねて表記します。
二重母音は存在しませんが、半母音йを伴ったaй, eйなどがあります。
母音調和はа, ы, о, у の4つの後舌母音とе, и, ö, üの4つの前舌母音の間で起こります。

参考文献

（入力情報に脚注の記載なし）

関連項目

ケメロヴォ州
ショル人

外部リンク

日本語/英語：ショル語アルファベット
Ethnologue report for language code cjs （英語） - エスノローグ
LL-Map
* MultiTree

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