ジェネンテック

ジェネンテック：バイオテクノロジーのパイオニア

ジェネンテック（Genentech, Inc.）は、カリフォルニア州サウスサンフランシスコに本社を置く、世界有数のバイオテクノロジー企業です。アムジェンに次ぐ売上規模を誇り、武田薬品工業を上回る実績を持っています。1990年からロシュの傘下に入り、2009年に完全子会社化されました。

研究開発

ジェネンテックは、科学を基盤とした研究開発に重点を置いています。1,100名以上の研究者とポスドクが、分子生物学、タンパク質化学、バイオインフォマティクスなど、幅広い分野で研究に取り組んでいます。現在、腫瘍学、免疫学、組織成長と修復、神経科学、感染症の5つの主要な疾患領域に注力しており、微生物学や医療用画像技術への投資も拡大しています。

研究施設は、サウスサンフランシスコのキャンパスとカリフォルニア州ディクソンに位置しています。

施設

本社はサウスサンフランシスコにあり、カリフォルニア州ヴァカヴィルとオーシャンサイドに製造施設があります。2006年には、オレゴン州ヒルズボロに新たな流通センターと製造施設を建設する計画を発表しました。また、スペインの施設をロンザに売却し、シンガポールで建設中のロンザの哺乳動物細胞培養施設を購入する権利を取得。シンガポールでは、ラニビズマブ注射液の原薬製造設備を建設しました。

主な製品

ジェネンテックは、数々の革新的な医薬品を開発・販売しています。

1982年：ヒト組み換えインスリン
1987年：Activase（アルテプラーゼ） - 組織プラスミノーゲン活性化因子
1993年：Pulmozyme（ドルナーゼα） - 嚢胞性線維症治療薬
1997年：Rituxan（リツキシマブ） - 非ホジキンリンパ腫治療薬、関節リウマチ治療薬
1998年：Herceptin（トラスツズマブ） - HER2陽性転移性乳がん治療薬
2004年：Avastin（ベバシズマブ） - 転移性大腸がん治療薬
2006年：Lucentis（ラニビズマブ） - 加齢黄斑変性症治療薬
2010年：Actemra（トシリズマブ） - 関節リウマチ治療薬
2012年：Erivedge（ビスモデギブ） - 基底細胞がん治療薬
2013年：Kadcyla（トラスツズマブエムタンシン） - HER2陽性乳がん治療薬
* 2013年：Gazyva（オビヌツズマブ） - 慢性リンパ性白血病治療薬

現在も、アルツハイマー病の進行を遅らせるためのDR6ブロッキング抗体など、新たな治療法の開発に取り組んでいます。

ジェネンテックは、バイオテクノロジーの可能性を追求し、革新的な医薬品を通じて、人々の健康と生活に貢献することを目指しています。

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