ディアマルコ

ディアマルコ：高知競馬のシンボル、そして復活の象徴

ディアマルコは、2013年4月27日生まれの日本の競走馬・繁殖牝馬です。その競走馬としてのキャリアは、2016年から2018年にかけての活躍によって、高知競馬、ひいては地方競馬の歴史に大きな足跡を残しました。

驚きの落札劇から始まった競走馬人生

競走馬となる前のディアマルコは、2014年の北海道オータムセールで落札されました。落札価格は140万円(税別)。しかし、その落札劇には、ちょっとした逸話があります。オーナーに同行していた調教師が、ディアマルコがオーナーの背中を鼻で突いた様子を「オーナーが背中を叩かれたと思って振り返ると、マルコが鼻でつついとったんです。牧場の人が『一緒に連れて帰りたいと言っていますよ』って」と語っています。この何気ない出来事が、ディアマルコとオーナー、そして調教師の運命を繋いだのです。

育成時代や厩舎入厩後の能力検査では高い能力が認められていたものの、派手さはないと評されていたディアマルコ。しかし、その真価は、デビュー後に見事に発揮されます。

ハルウララ以降の低迷期からの復活劇

高知競馬は、かつてハルウララブームを経験しましたが、その後は賞金や手当の減少など、厳しい時期を過ごしていました。しかし、「夜さ恋ナイター」開催や電話投票システム、インターネット投票の導入などによって売り上げが回復。2015年度には、17年ぶりに2歳新馬戦が復活するなど、競馬場には活気が戻りつつありました。ディアマルコは、まさにこの復活の流れを象徴する存在として、高知競馬場に現れたのです。

数々の重賞勝利と栄光

2015年7月25日、高知競馬場での2歳新馬戦でデビューしたディアマルコは、その後も安定した成績を収めます。2016年には、GRANDAME-JAPAN2016の3歳シーズンで重賞初制覇を果たすと、高知優駿でも勝利し、高知競馬の生え抜き馬による16年ぶりの優勝という快挙を達成しました。

続く2017年には、兵庫サマークイーン賞で連覇、さらに2018年には、GRANDAME-JAPAN2018の古馬シーズンで優勝。秋桜賞など、数々の重賞競走で勝利し、その名を全国に知らしめました。これらの活躍によって、2018年のNARグランプリでは4歳以上最優秀牝馬に選出されるなど、数々の栄誉に輝きました。

「高知復活の象徴」「チーム福山が手掛ける高知競馬の名牝」

ディアマルコの活躍は、単なる競走馬の成功という枠を超えて、高知競馬、そして地方競馬全体の復活を象徴する出来事でした。さらに、ディアマルコの調教師である那俄性哲也氏や主戦騎手である佐原秀泰氏らが、廃止となった福山競馬場出身者であったことから、「チーム福山が手掛ける高知競馬の名牝」という呼び名も得ました。

ディアマルコは、その類まれな才能と、関係者との強い絆、そして高知競馬の復活という大きな流れの中で、多くのファンを魅了しました。その活躍は、地方競馬の歴史に深く刻まれた、まさに伝説的なものと言えるでしょう。

引退後

2019年、現役生活に終止符を打ち、繁殖牝馬として新たな道を歩み始めました。引退式では、多くのファンがディアマルコに惜別の言葉を贈りました。その活躍は、多くの人々の記憶に長く残り続けることでしょう。

血統と産駒

ディアマルコの血統には、マサノミネルバ（エーデルワイス賞）、カミノヌヴォー（ダービーグランプリ、桐花賞、不来方賞など）、ジェイドファスト（ブリーダーズゴールドジュニアカップ）といった活躍馬が名を連ねています。繁殖牝馬としてのディアマルコがどのような産駒を生み出すのか、今後の活躍にも期待が寄せられています。

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