トヨタ・スパーキー

スパーキー（Sparky）

スパーキーは、ダイハツ工業が製造し、トヨタ自動車が販売していたミニバンタイプの乗用車です。

概要

ダイハツ・アトレー7のOEM車でありながら、外観ではバンパー、フロントグリル、リアガーニッシュに差異が見られました。内装もシートやトリム素材が異なり、価格設定や装備内容にも違いがありました。しかし、基本的なメカニズムはアトレー7と共通であり、トヨタブランドにおける最小ミニバンという位置づけでした。

初代 S221E/231E型（2000年 - 2003年）

エンジンはK3-VE型1,300cc直列4気筒DOHC（90PS）を搭載。トランスミッションは5速MTと4速ATの2種類で、MTはフロアシフト、ATはコラムシフトを採用。駆動方式はFRとフルタイム4WDが選択可能でした。

モデル変遷

2000年9月 - 発表・発売。
2001年7月 - 一部改良。
2002年6月 - マイナーチェンジ。エンジンの出力が92PSに向上。ロールーフ仕様が追加され、ドアミラーが大型化。
2003年3月 - 生産終了。在庫対応分のみの販売に移行。
2003年8月 - 販売終了。実質的な後継車は、ネッツ店・ビスタ店統合後に取り扱いが開始されたシエンタ。

販売と評価

2000年から2003年当時、トヨタブランドのダイハツOEM車は、トヨタの販売力によって本家を上回る売れ行きを示すのが一般的でした。しかし、スパーキーは例外的にアトレー7の販売台数を下回りました。その背景には、3列シートを持つコンパクトミニバンであるシエンタの登場や、ビスタ店のネッツ店統合といった事情がありました。

販売不振の一因として、価格設定が挙げられます。通常、OEM車はグレード名こそ異なるものの、ベース車とほぼ同じ内容のモデルが同価格帯で販売されます。しかし、スパーキーはアトレー7と装備設定が異なり、価格が10万円前後高くなっていました。例えば、アトレー7ではインパネ中央に装備されなかった蛍光管式デジタルクロックが、スパーキーには他のトヨタ車と同様に装備されていました。これはダイハツとの直接的な競合を避けるための戦略と見られますが、結果としてユーザーは割安感のあるアトレー7を選択する傾向にありました。

販売店はトヨタビスタ店（沖縄県はネッツトヨタ沖縄）でした。

車名の由来

スパーキーという名前は、英語で「エネルギッシュな・いきいきとした」という意味に由来します。

関連項目

トヨタ自動車
ダイハツ工業
ダイハツ・アトレー7 - 姉妹車
ダイハツ・ハイゼットグランカーゴ - 商用版姉妹車
ダイハツ・アトレー - ベース車種
ダイハツ・ハイゼットカーゴ - ベース車種
トヨタ・シエンタ - 後継車

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