ニジンスキー〜奇跡の舞神〜とは？意味をやさしく解説

ニジンスキー〜奇跡の舞神〜

『ニジンスキー〜奇跡の舞神〜』は、宝塚歌劇団雪組が上演した注目のミュージカルです。2011年4月28日から5月8日までは宝塚バウホール、そして5月13日から5月19日には日本青年館で演じられました。原田諒が作・演出を手がけ、主演には早霧せいなさんと愛加あゆさんが名を連ねています。

この作品は、早霧せいなさんの単独初主演による公演となります。振付は著名なダンサーである小林十市が担当しており、作品の中での『シェヘラザード』や『牧神の午後』はオリジナルの振付が施されています。特に、ビジュアルデザインを手がけたレオン・バクストがデザインした衣裳については、男性役を演じる女性に関連して全く新しいデザインが追求されています。

ストーリーは、伝説的なバレエダンサーであるヴァーツラフ・ニジンスキーと、彼の愛人セルゲイ・ディアギレフとの複雑な愛憎関係と、ニジンスキーの妻であるロモラとの夫婦愛を描いています。この作品が宝塚歌劇団の中で特にユニークなのは、男性同士の恋愛が主題となっている点です。過去にも同様のテーマが取り上げられた作品はあったものの、同性愛が異性愛と対等に扱われるのは本作が初めてとなっています。

物語の背景には、ニジンスキーとロモラの奇妙な結婚があります。ロモラは婚姻前、ニジンスキーと異なる言語を話していたため、意思疎通がほとんどできていなかったとされています。結婚後、ロモラがニジンスキーの入院中に他の恋人と同棲する様子は、彼女が悪妻として描かれることが多いですが、本作では彼女が誠実なヒロインとして表現されています。