ハーバーライト号

ハーバーライト号とその関連路線

ハーバーライト号は、神奈川県横浜市、厚木市、東京都町田市と、京都府京都市、大阪府大阪市を結んでいた夜行高速バスの愛称です。1989年に運行を開始し、様々な変遷を経て、現在は後継の路線が運行されています。本記事では、ハーバーライト号の歴史と、その後に登場したグランドリーム横浜号、横浜グラン昼特急大阪号、青春ドリーム横浜号について詳しく解説します。

概要

1989年、西日本JRバスと神奈川中央交通の共同運行で「ハーバーライト号」は誕生しました。これは西日本JRバスにとって、初めて目的地側の事業者にJRバスが含まれない路線でした。神奈川中央交通にとっても、夜行高速バスとしては奈良線に続く2番目と3番目の路線でした。神奈川中央交通は高速バスに愛称を使用していなかったため、案内では「大阪線」「京都線」と呼んでいました。運行開始当初から、町田バスセンターでの乗降客が多かったものの、神奈川中央交通はコスト増により、夜行高速バス事業から撤退しました。

2000年11月には、運行が湘南神奈交バスに移管されました。一方、西日本JRバスは2004年から昼行便「横浜昼特急大阪号」を開始。2009年には、神奈川中央交通が撤退し、西日本JRバスの単独運行となり、「ハーバーライト大阪号」と「ハーバーライト京都号」を統合して「ハーバーライト号」となりました。2016年からは、廉価版の「青春ハーバーライト号」が毎日運行となり、通常版は繁忙日のみの運行となりました。2017年3月には、使用車両が変更され、それぞれ「グランドリーム横浜号」「横浜グラン昼特急大阪号」「青春ドリーム横浜号」と改称されました。

歴史

1989年
3月23日: 横浜駅・町田バスセンター - 大阪駅間の夜行便「ハーバーライト大阪号」運行開始。
7月20日: 横浜駅・町田バスセンター - 京都駅間の夜行便「ハーバーライト京都号」運行開始。
1999年
10月1日: 夜行便が本厚木駅経由に変更、車両がダブルデッカーに変更。
2000年
11月15日: 横浜側の運行事業者が湘南神奈交バスに移管。
2004年
7月16日: 横浜駅・町田バスセンター - 大阪駅間の昼行便「横浜昼特急大阪号」運行開始。
2008年
6月16日: 横浜側の運行事業者が横浜神奈交バスに移管。
2009年
5月31日: 横浜神奈交バスが運行から撤退。
6月1日: 西日本JRバスの単独運行となり、「ハーバーライト号」に統合。季節運行便の運行を開始。
2013年
6月24日: 季節運行便が4列シートとなり「青春ハーバーライト」となる。草津駅東口、USJに乗り入れ。
12月21日: 「ハーバーライト号」「青春ハーバーライト号」が高速長岡京に停車。
2016年
12月22日: 「青春ハーバーライト号」が毎日運行、「ハーバーライト号」が繁忙日運行に変更。運行区間も変更。
2017年
3月31日: 車両が変更され、それぞれ「グランドリーム横浜号」「横浜グラン昼特急大阪号」「青春ドリーム横浜号」に改称。
9月: 2階建て車両による「ハーバーライト号」が復活運行。
2019年
5月17日: 「横浜グラン昼特急大阪号」の停車停留所が一部変更。
2020年
4月8日: 新型コロナウイルスの影響で運休。
6月1日: 一部路線の運行を再開。
2021年
10月28日: 運行経路が新東名高速経由に変更。一部停車停留所変更。
2022年
8月1日: 新型コロナウイルスの影響で再び全便運休。
2023年
7月12日: 大阪高速管理所の廃止により、大阪営業所に路線移管。
2024年
9月1日:「横浜グラン昼特急大阪号」「グランドリーム横浜号」を廃止。また上大岡駅・USJなどの停留所廃止。

運行事業者

現在は、西日本ジェイアールバス（大阪営業所）が全路線を運行しています。乗務員交代は、道の駅もっくる新城またはジェイアールバス関東新城支店で行われます。かつては、神奈川中央交通、湘南神奈交バス、横浜神奈交バスが運行していました。青春ドリーム横浜号の続行便は、帝産[[観光バス]]やヤサカ観光バスが運行する場合があり、これらの受託運行事業者の車両が使用されることもあります。

運行系統・経路

青春ドリーム横浜号

91号・92号（特定日運行）
横浜駅東口 - 町田バスセンター - 本厚木駅 - 京都駅中央口（烏丸） - 大阪駅JR高速バスターミナル
休憩箇所：足柄SA、遠州森町PA、甲南PA

過去に運行していた路線

青春ドリーム横浜号 1号・2号（2024年8月31日廃止）
本郷車庫 - 港南台駅 - 上大岡駅 - 横浜駅東口 - 町田バスセンター - 本厚木駅 - 京都駅中央口（烏丸） - 大阪駅JR高速バスターミナル - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
グランドリーム横浜号 81号・82号（2024年8月31日廃止）
横浜駅東口 - 町田バスセンター - 京都駅中央口（烏丸） - 大阪駅JR高速バスターミナル - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
横浜グラン昼特急大阪号 1号・2号（2024年8月31日廃止）
横浜駅東口 - 町田バスセンター - 道の駅もっくる新城 - 京都深草 - 大阪駅JR高速バスターミナル

車両

「グランドリーム横浜号」と「横浜グラン昼特急大阪号」では、2017年3月31日から2022年の運行休止まで、平屋3列クレイドルシート車両「グランドリーム号」が使用されていました。廉価版の「青春ドリーム横浜号」では、4列シート車が使用されます。受託運行のバス事業者は、それぞれ仕様の異なる4列シート車を使用しています。

過去の車両

開業当初の「ハーバーライト号」では、独立3列シートの三菱ふそう・エアロクィーンMが使用されていました。その後、ダブルデッカーの三菱ふそう・エアロキングが導入されました。横浜神奈交バスが所有していたエアロキングは、後に他のバス会社へ移籍し、使用されました。

脚注

注釈

出典

参考文献

「バス事業者訪問 No.68 神奈川中央交通」『バスラマ・インターナショナル』No.68、pp.43-66、ぽると出版、2001年10月25日。ISBN 4-89980-068-1
『バス・ジャパン ハンドブックシリーズ R57 神奈川中央交通』BJエディターズ/星雲社、2006年2月1日。ISBN 4-434-07272-2
鈴木文彦『高速バス大百科』中央書院、1991年11月。ISBN 4-92442062X

関連項目

西日本ジェイアールバス
ドリーム号 ([[高速バス)]] / 昼特急
神奈川中央交通
湘南神奈交バス / 横浜神奈交バス
神奈川中央交通横浜営業所

外部リンク

* 青春ドリーム横浜号 - 西日本ジェイアールバス

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