フルーツポンチ

フルーツポンチとは

フルーツポンチは、果汁などをベースにしたパンチに、様々な種類のカットフルーツを加えた飲み物、またはデザートです。パンチ自体は、アルコール、砂糖、果汁、水、スパイスなどを混ぜた飲料ですが、アルコールを含まないものも多く、子供の集まりやパーティーなどでも楽しまれています。

パンチについて

パンチは、一般的にパンチボウルと呼ばれる大きな容器に入れられ、そこからグラスに注いで提供されます。アメリカなどでは、缶や瓶に入った清涼飲料水として販売されていることもあります。特にアルコールを含まないものは「ハワイアンパンチ」や「トロピカルパンチ」などの名前で親しまれています。

フルーツポンチの特徴

フルーツポンチには、小さくカットされた様々なフルーツが使われます。柑橘類、リンゴ、桃、チェリー、キウイ、パイナップル、レッドパパイアなどがよく使われますが、決まった種類はありません。生のフルーツだけでなく、シロップやワインで煮たコンポート、缶詰のフルーツが使われることもあります。また、寒天やゼリー、みつ豆、白玉、ナタデココ、杏仁豆腐などを加えて食感や風味を豊かにすることも可能です。汁気を少なくして、フルーツをメインに楽しむデザートとしても提供されます。

フルーツポンチの歴史

パンチの起源

パンチの起源は17世紀以前の西ヨーロッパ、特にイギリス周辺とされています。当初は、蒸留[[酒]]（アラック）、砂糖、レモン汁、水、紅茶または香辛料を混ぜたカクテルでした。この原型は、サンスクリット語やヒンディー語で「5種」を意味する「パーンチ」に由来するという説が有力です。イギリス東インド会社の船員がインドから製法を持ち帰り、ヨーロッパ各地に広まりました。1600年代には、パンチポットという形で文献に登場しています。

パンチの広まり

パンチは、パンチボウルと呼ばれる大きなボウルで提供され、柄の長い杓子でグラスに注いで飲まれていました。最初は温かい飲み物でしたが、19世紀頃から冷たくして飲まれるようになりました。

日本への伝来

日本には、江戸時代にオランダ商船を通じてパンチが伝わりました。オランダ語の「pons」を語源とする「ポンス」という言葉が使われていました。1799年の文献には、焼酎、水、砂糖、肉豆蔲を使ったポンスの作り方が記載されています。後に「ポンス」は酸味のある果汁を指すようになり、ポン酢の語源になったと言われています。

日本での発展

明治時代になると、英語の「punch」を語源とする「ポンチ」「ポンチ酒」という言葉が使われるようになりました。日本初のフルーツパーラーである銀座千疋屋では、1923年からフルーツをたっぷり入れた「フルーツポンチ」を提供しています。この際、「パンチ」ではなく「ポンチ」としたのは、当時流行していた風刺画のポンチ絵を意識したためと言われています。1920年代後半には、様々なフルーツポンチのレシピが新聞で紹介されるようになりました。

その他の情報

1984年には、日本コカ・コーラ社がファンタの「フルーツパンチ」味を発売しました。

関連情報

プンシュ: パンチに由来する北ヨーロッパのリキュール。
フルーツサラダ: シロップやジュースに様々な果物を入れたデザート。フルーツカクテルとも呼ばれます。
* サングリア: 赤ワインと果物で作られるスペインの飲み物。


フルーツポンチは、その見た目の華やかさ、爽やかな味わいから、老若男女問わず愛されるデザートです。季節のフルーツを使ったり、アレンジを加えることで、様々なバリエーションを楽しむことができます。

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